ふと我に返ったように残暑がぶり返してきましたが、服屋は時計を少しばかり秋へ進めるとします。
「近頃は秋がない」とよく言われますが、実際のところは冬が短いというのが実情に近く、というわけで秋の上着が活躍する時期はむしろ長くなっています。
そんな秋を見据えて、beta postの新作をご紹介。
某CEO「ぶる」ハイネックカットソー、金属や段ボール「ぶる」バッグに財布、そこに続いて「段ボールぶり」つつ「デニムぶって」もいる、ブリブリなショートジャケットです。
段ボールとデニム、まともに考えれば掛け合わされるとはイメージしづらい両要素、どのようにそのフュージョンを成り立たせたのでしょう。
この奇天烈な生地は、畝の入ったポリエステルのカットソー生地にコットンのタイプライターをボンディング、そこにオパール加工を施して作られています。
オパール加工とは、酸に弱い繊維(今回の場合はコットン)の生地に酸性の糊を使って模様を描き、素材を溶解させる手法です。
それだけだとただの穴開き布になるのですが、張り合わせているポリエステルは酸に強いため、溶けることなくそのまま残ります。

こうして素材ごとの特性を活かすことで、傷んだ段ボール感を生み出しました。
ここまで特殊な生地を特殊な形に仕立てては、ただの特殊な服ですが、形状は比較的オーソドックスなデニムジャケット風に。
腰のレザーパッチなど、Gジャン「ぶる」ディテールが散りばめられています。

こうしてデニムジャケットですよという顔をされると、だんだん生地がダメージデニムのようにも感じられてくるから不思議です。
段ボールとデニム、まさかの「傷み(ダメージ)」という記号で結びついてしまいました。
やや強引な力技で成立させているのもあり、単体でみるとなかなかパンチの効いた佇まいの服となりましたが、馴染み深い型とデニムの聯想もあり、いざ袖を通してみると拍子抜けするほど違和感はありません。
ふだんの装いに適度なスパイスとなる程度です。
「うっそだあ~」と思われたなら、まず一度店頭にてお試しください。
ただのオモシロ服ではないことが、きっとご理解いただけるはずですよ。
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