そのブーツが当店に初めて届いたのは、昨年の秋のことでした。

気品とタフネスを兼ね備えたその独特のスタイルは不思議な魅力を放ち、店主もさっそく自分用に入れた一足を履き込んでみたのですが、想像以上の履き心地のよさ、そして頑強さに日々感動するばかり。
雨の日も雪の日も、悪路もズンズン踏破できる、頼もしい相棒です。
そういえば、大阪出張の帰りに疲労困憊ながら新横浜から仲町台まで歩けたのも、このブーツのお陰と言っていいかも知れません。

店頭在庫、つまり新品と並べてみると、面構えの変化をご理解いただけることでしょう。

そんなBONTEMPSの靴のラインナップは、もちろんブーツだけではありません。
黒いプレーントウ、と記号だけ抜き取ればごく中庸な、クセのない、あるいはドレッシーなものを聯想してしまうところ、いえなかなか独自性の強い一足です。
アッパーには、華奢な革ではなく、アルザス地方のタンナーから調達したフルグレインのオイルドカーフレザーを採用。

新品の状態で見ると素っ気ない印象ですが、履き込んでいくと大化けします。
先述のブーツをご覧いただければご想像も容易ではないでしょうか。
油分の多さは耐水性のみならず、足馴染みのよさにもプラスに働きます。
この革、硬そうに見えて、実はなかなか柔らかいんですよ。
荒天、悪路への強さは革のみで為すものに非ず。
ガセット上のタンは、隙間からの浸水を防ぎます。

また、足の薄い人はとくにお悩みかと思いますが、履いていくうちにタンが脇にずれていってしまうあの不快な現象からも、このタンの形状によって解放されます。
天然ゴムを独自に配合した混合素材を用いて成型されたALPEX2000ラグソール。

日本国内での知名度は低いものの、グリップ性能、衝撃吸収性、耐摩耗性は、ひじょうに高いレベルにあります。
フランス本国ではレンジャー部隊のブーツでも使われている、というのも納得ですね。
このソールをブーツ本体と組み合わせるにあたり採用されたのが、ダブルサンダレット製法です。

一見すると二周縫いのステッチダウンのようですが別の製法でして、まず外周内側のステッチでアッパーとレザーのインソールを中敷ごと縫い合わせます。
その後外側のステッチで先のアッパー+インソールにラバーのミッドソールを縫合し、このミッドソールとラグソールを接着。
ソール交換の際は縫い糸を切らずミッドソールからラグソールを剥がすだけですので、アッパーやインソールにあまり負荷がかかりません。
一般的にこうした靴によく用いられるグッドイヤー製法やノルウェージャン製法にくらべ、とても軽く柔らかい靴になるのも特徴です。
足馴染みのよさは、革の特性だけでなく、こうした製法も寄与しています。
「良い時間」を意味するブランド名の通り、この靴もきっと良い時間を過ごさせてくれるはずです。

肩肘張らないデザインですから、日常生活の頼れるお伴として、気兼ねなくどんどん履いてあげてください。
オンラインストアはこちらです


































































































