仲町台に帰ってきました ~ 出張ユーフォニカ長岡篇レポート

出張ユーフォニカとしては10回目、合同出張ポップアップイベントとしては初の開催地となる長岡での挑戦を終え、知らぬ間に梅雨入りしていた横浜に戻っております。

新潟は6月が過ごしやすい、という新潟出身者複数名からのアドバイスを受けていた通り、たしかに心地好い気候でした。

そして気候だけでなくたいへん居心地の良い街で、その温かな記憶をいま噛み締めているところです。

今回、初の新潟ということもあり、実は本題のイベント以外にも予定を組んでいました。

とうわけで、上越新幹線でいったん長岡駅まで進んだあと、JR信越線に乗り換えます。

雪国だからだと思うのですが、電車のドアが全自動ではありません。

地元の方と思しき皆様は、ご自身で開けたり閉めたりと、ごく自然にこなしています。
開いたまま乗り込み、扉を閉めることなくボンヤリ顔で座席に腰掛けた自分は明らかに素人丸出しで、大いに恥じ入りました。

車窓越しに、青々とした田園風景が広がります。

まさしく米どころ新潟ですね。

遠くに見える山にはまだわずかに白が残っていて、6月にしてなお冬の残り香を漂わせます。

そうして列車に揺られること30分ほど、最初の目的地に到着しました。

ずっとずっと来てみたかった、加茂です。

駅前の、往時の栄華を偲ばせる商店街を進むと、そこにはG.F.G.S.のオフィス兼工房があります。

春の風物詩として、現在に至るまで当店で10回も開催してきたORDER BORDERのボーダーシャツは、ここで生産されています。

多くのお客様にはおなじみ、代表の小柳さんのご厚意で、中をじっくりと見学させていただけました。

セックス・ピストルズの曲の波長をボーダーで表現した仕切り。
これぞまさにG.F.G.S.です。

編み機にもロックの魂が注入されています。

見学中も当然のことながら生産は進められていて、目の前でオフホワイト×ピンクの生地がつくられていました。

小柳さん、そしてスタッフの皆さん、貴重な経験を有難うございました!

その後、小柳さんと加茂の明神様・青海神社へ。

創建は726年、現存する本殿も南北朝時代に建てられていて、ずっしりとした歴史を感じさせます。

かの上杉謙信公の母君もこの青海神社に月参りし、安産したと伝えられているそうです。

おみくじを引くと、幸先良く大吉が。

「商法 ひそかにすれば吉」がいまひとつイベント向きの内容ではありませんけども、まあそれはそれとして。
よく見てみると「養蚕」の項目があるのが興味深いですね。
かつていかにこの地で養蚕が盛んだったかが見えてきます。

その後、小柳さんと美味しいラーメンに美味しい地酒を愉しみ、

そうだこれからが本番だったのだ、と、再び初夏の田圃を眺めながら長岡に戻ります。

長岡発祥の世界的スポーツブランド、YONEX。

ちょうどこの会期は同社主催のゴルフ大会と重なっていたため、とにかく宿を確保するのに難儀しました。

新幹線の改札を出ると、すぐ目の前に佇むはぽんしゅ館。

“新潟人も知らない新潟を売る新潟の専門店”をテーマにしたお店で、新潟の誇る美麗な日本酒をどんどん試せるという、あまりにもキケンな場所です。

こんな場所にいま入ってしまったら、一日の予定がすべてオジャンになります。
涙を堪えてその場を立ち去ることにしました。

長岡駅前。

この駅の立地は少し珍しい歴史背景を持っていて、戊辰戦争最大級の激戦として知られる北越戦争で焼けてしまった長岡城本丸の跡に建てられています。

長岡といえば、やはり花火でしょう。

戊辰の戦禍から復興を遂げた長岡の街でしたが、1945年8月1日、125機のB-29による空襲で再びその大部分が焼かれてしまいました。

現在長岡まつりとして全国にその名を轟かす花火大会は、もともと戦災復興祭としてはじまり、ゆえに前夜祭が行われる8月1日の22時30分、すなわち空襲のあった時間にあわせて白菊の花火を打ち上げます。

余談ですが、奇しくも真珠湾攻撃を指揮し太平洋戦争の火蓋を切った山本五十六は長岡出身の人物です。
この長岡というキーワードひとつからも、戦争というものについて多角的に考えさせられますね。

さて、豪雪地長岡には、温暖な横浜や東京の街には見られない面白い特色があります。

駅から街の中心街や役所などに続くスカイデッキ、

雪の重さに負けない、がっしりとした雁木。

あちこちの路面が異様に茶色いのに驚きましたが、

冬、雪を溶かすため消雪パイプを通して流し続ける地下水に含まれる鉄分が原因だそうです。

長岡駅から街散策を兼ねて歩くことしばし、柿川沿いを辿れば

今回の会場であるKAKIGAWA LIVING PARK(KLP)に到着します。

atelier FAMの石井さんとALTT MADEの桑原さんとはここで合流。
桑原さんとはこれがハジメマシテの対面でした。

KLPは写真で見た印象よりさらに美しい施設で、さすが地元で実績ある建築会社・池田組が手掛けているだけあると唸らされます。

のちに知ったのですが、池田組の専務は、かつて仲町台で長年アトリエを構えていた横河健さんに大学で学んだ経験をお持ちだそうで、そんなところにもご縁を感じた次第です。

常設のテナントさんの迷惑にならぬよう、ある程度のところまで設営を行い、残りは翌朝仕上げることに。

外せない用事のあった桑原さんとは夕方に分かれ、ひとまず石井さんと決起会を開催しました。

ともに事前のグルメ情報を持ち合わせておらず、とりあえず駅前のカジュアルなお店へ。

明るい店内照明、ツルッとした内装や器、タブレットでの注文システム、正直「こだわり」的なムードはありません。
そして何より、お酒も食事も驚くほど低価格です。

しかし、さらに驚かされたのがその価格から遥かに逸脱したクオリティでした。
男ふたり、瞠目を繰り返すばかり。

このレベルの食事を南関東で再現しようとしたら、1.5倍~2倍の予算が必要ではないでしょうか。

而して、浮かれ気分で長岡最初の夜は更けていきました。

頭を走る鈍痛、内臓のさざめきとともに迎えた朝。

前日別の場所で用のあったATOZの吉岡さんとはここで合流、さっそく全員でセッティングを行います。

会場として、1階の共有スペースだけでなく、入口のピロティも使用できたため、2チームに分かれてエリアを分担することにました。

初日は建物内に当店と

ALTT MADE、

ピロティにはATOZと

atelier FAMがそれぞれの世界を築きます。

開始早々、興味を持ってくださった近隣の方が次々に訪れてくださり、和気藹々とした空気のなかスタートすることができました。

たまたまの方も、わざわざの方もいらっしゃって、愉しく過ごしているうちに気がつけば初日は終了。

長岡が地元のお取引先さんのお薦めのお店で、全員揃っての初めての食事会です。

お通しから衝撃。

新潟の食の豊かさを、一同思い知ります。

その後、昨夜ふたりで堪能したコースを全員で再現することに。
自然と結束は強く固まり、そして皆、この段階で長岡のことが大好きになっていました。

ちなみに店主とATOZの吉岡さんは偶然同じドミトリーに宿泊。
しかもこれまた偶然なことに隣同士のスペースです。

それはいいとして、あちこちから轟音の鼾の合唱、そして朝5時、眠りが深すぎてまったく起きてくれないだれかの目覚ましが10分、いや20分近くにわたって鳴り続け、その後もほかのだれかのアラームが次々と響き、疲労困憊の朝を迎えました。

ひとまず美味しいクラムチャウダーで気合を入れ、

朝の爽やかな街を散策しながら会場へと向かいます。

くどいようですが、ほんとうに道の茶色い街です。

2日目は、1階とピロティのチームが交代。

ATOZと

atelier FAMが建物内の守りを固め、

当店と

ALTT MADEがピロティでご来店の皆様をお出迎えします。

そもそも長岡でまったく知られていない我々です。
正直なところずっと大盛況というわけにはいきませんでしたが、2日通してご来場のお客様方からは予想を遥かに上回る好意的な反応をいただき、なかには両日いらっしゃってくださった方もチラホラと。

とても、とても有難く思います。
一同、さらに長岡のことが好きになってしまいました。

ゆえに、閉幕の寂しさはひとしおです。

またいつか、ここでリトライしたいと思います。

KLPの皆さん、ご来場いただきました長岡および近郊の皆様、そして共に過ごした参加メンバーの皆さん、素敵な時間を有難うございました!

ストックルームパック販売のおしらせ

作り手とお客様へのリスペクトから、当店ではそのシーズンの商品を夏と冬のセールにかけるということはせず、気まぐれにアーカイブ品のみをお値下げしてご提供してきました。

この夏は、そうしたアーカイブセールは行わない予定です。
もちろん入ったばかりの今期の商品をお値下げして販売するということも致しません。

その代わりと言ってはなんですが、春夏物のアーカイブ品を詰め合わせた、福袋的なバリュープライスセットを店頭にてご提供することにしました。
「福袋」というとどうもお正月っぽいので、ちょっとだけ斜に構えてストックルームパックと称します。

女性用はフリーサイズ、男性用はサイズを4段階に分けて販売致します。

価格は1セットにつき33,000円(税込)です。
だいたい定価換算にして3倍ほどの中身とお考えください。
仕入原価はこの際忘れることにしました。

あまりこうしたサービス企画をダラダラ続けるのも野暮ですので、販売期間は
6/13(土)~21(日)
に限定します。

パックだけをお買い求めいただくのももちろん大歓迎ですが、今月はまだご紹介できていないものなど、新作、別注品の入荷が相次いでおりますので、夏の気軽なプラスワン的な感覚であわせてご覧いただければなお幸いです。

繋いでどんな星を見つける ~ Worker’s Nobility/ UNISEX SHIRT

5月にして早くも夏の様相。

季節が一気に夏に繋がってしまったかのように錯覚します。

であるならば、こんなリネンシャツも、少し先の話でなく「いま」の服として浮かび上がりますね。



スペインのナバラ州グエサラスの小さな村ムズキに拠点を置くWorker’s Nobiltyから届いた、青い空の似合うシャツです。

風合い豊かなリネンの生地を用いて、デザイナーのZurineさん自身の手で仕立てられています。

一見したところではごくシンプルでオーソドックスなデザインと思いきや、実はなかなか変わった構造。

前身頃と後身頃を接合せず、一枚の大きな生地を筒状にして胴を形成しています。

背面のヨークもなく、生地そのものをまるごとシャツにしたようなつくりです。

服作りでなく建築を学んだデザイナーらしい、独特の発想ですね。

この建築的でソリッドなデザインに、温かみのあるリネンの生地と素木のボタンが合わさり、一種の「冷たさ」を中和しています。

生地だけでなく老若男女の境も一続きに繋がったシャツで、着る人のセンスや趣味嗜好にあわせて軽やかに対応してくれます。

カテゴリー、トレンド、そういった垣根を超えて、ただただ服としてお愉しみください。

オンラインストアはこちらです→ タバコ/ ネイチャー

夕陽よ故郷を緩やかに照らせ 花びらよ彼方の友達に届け ~ ASEEDONCLOUD/ Market shirt coat

GREENROOM森、道、市場など、各地で賑やかなお祭りが開催される時期になってきました。

花や種、貝殻など、旅を通して得た新しい季節を風船車に乗せて運ぶ「花風商」たちも、フェスティバルに出店するようです。

この服を身に纏って。


インドで織られた豊かな風合いのコード刺繍生地、その名もFestival clothで仕立てられています。

出店者としての作業着であり、フェスティバルというハレの場のためのお洒落着でもあり、というわけでエプロンとシャツとコートを足したようなデザインで、ワンピースとしても活用できます。

少し変わった意匠の比翼仕立てで、前立てをすべて締めるとエプロンをしているかの如く見えるよう設計されています。

そのたっぷりとしたボリュームゆえ、腰の共生地のベルトを使って引き締めることで、全体のシルエットにメリハリが生まれます。

腰の両サイドにはハンドポケット。
作業着ですから、こういったポイントは抜かりありません。

見て愉しく、着て愉しく、語って愉しく。
ASEEDONCLOUDの魅力がぎゅっと詰まった一着です。

オンラインストアはこちらです

君に届け ~ comm. arch./ French Linen Lawn Trousers & Belgium Linen High-Density Wide Pants

もともとニットブランドとしてスタートし、そしてそのニットが絶大な人気を誇るがゆえに、comm.arch.が布帛ものを手掛けていることにまだお気づきでないお客様もチラホラといらっしゃるご様子。

しかし、気がついている人は気がついています。
このブランドの総合力の高さに。

とくにパンツはシルエットの美しさと着心地のよさに魅了される方が多く、なかんづく春夏はご紹介を前に巣立ってしまうことも珍しくありません。

というわけで、今年はいつもより強気に仕入れました。

蒸し夏に臨み、涼しいリネンのパンツ2型をご覧ください。

まずはcomm.arch.らしい、中庸な太さのゆるやかなテーパードタイプ。


フレンチリネンの中でも比較的しっかりとした繊維を選出して太番手に紡績、その糸を旧織機で織り上げたリネンローンを使用しています。

薄手でありながら程よい剛性を備えた生地で、芯からほぐしながら染色、洗いを繰り返すことで、上品でありながら力の抜けた洒脱な雰囲気が生まれました。

すっきりした形状は、ごく自然に、崩れがちな夏の装いをそっと優しく引き締めてくれます。

お次は、comm.arch.では珍しいセミワイドシルエット。



先述の中庸なタイプをベースに、裾幅を5cm拡張しました。
それだけで、だいぶ印象も着用感も変わるものです。

ベルギー・コルトレイクシティ産リネンの糸を高密度に織り、こちらも芯からほぐしながら染色、洗いを繰り返して、角を取っています。

このニュアンスのある生地の風合いを活かすべく、パンツのディテールは必要最低限まで削ぎ落とされました。

ベルトループすらありませんが、腰の内側にテープが通され、さらに背面にエラスティック素材が仕込まれていますので、何の問題もありません。

幅広の裾から風が抜け、軽快至極な穿き心地を愉しめる一本です。

comm.arch.の服全般に言えることながら、どちらもぱっと見の強烈なインパクトがあるわけではないため、人によってはちょっと地味だなと思われるかも知れません。
しかし、一度着てみれば、身体がその本質を一瞬で理解するはずですし、控えめにして美麗なシルエットにも驚かれることでしょう。

オンラインストアはこちらです→
French Linen Lawn Trousers ブラックアウト
Belgium Linen High-Density Wide Pants ブルーホール/ ブラックアウト

周波数を合わせて ~ EEL Products/ Mint Shirts

天気予報によれば、今年の横浜の梅雨入りはいつもよりやや早めになるとか。

梅雨の話が出てくると、いよいよ夏もすぐそこに近づいているような気配の強まりを感じますね。

夏のシャツといってもいろいろありますが、なかでもキューバシャツは有力な選択肢のひとつ。

正統派はもちろんのこと、正統派を下敷きにアレンジしたユニークなものも魅力的です。



キューバといえば、ハバナ発祥のカクテル、モヒートを忘れるわけにはいきますまい。
そのクリーンな味わいは、重く気だるい日本の夏にも涼しい風をもたらしてくれます。

モヒートに欠かせないのがライムとミント、というわけでこのMint Shirtsもまた、さっぱり爽やかな仕上がりです。

薄手のレーヨン混ポリエステル生地は、乾いた肌触りが心地よく、通気性、そして速乾性に優れています。

キューバシャツの特徴は4つのポケットと刺繍ですね。
ポケットはそのまま踏襲し、刺繍に関してはEELらしい捻りを効かせた手法で表現しています。

前身頃、そして背中の、刺繍にあたる部分の裏にテープを貼り重ね、そこにステッチを入れることで表面に意図的にパッカリングを発生させ、刺繍のような雰囲気に。

このアイディアにより、表情がだいぶライトに仕上がり、さまざまな装いに合わせやすくなりました。

先述した通り乾きやすい生地を用いているため、どうしても部屋干しの増えてしまう梅雨にも重宝します。

肩肘張らず、威圧感もなく、気軽に使えて、それでいて上品な洒落っ気がある、そんなEELの性格がよく表れたシャツです。

オンラインストアはこちらです→ ネイビー/ ブラウン

かげりのない少年の季節はすぎさってく ~ LUNGE/ Classic Run S

いまとなっては知る人ぞ知る、かつてLUNGEの代表モデルの一角として名を馳せたランニングシューズC-Dur。

当店でもそのレディースモデルa-Moll(余談ですが、C-DurはCメジャー、a-mollはAマイナーを意味します。調号を同じくする平行調の関係性ですね)を、10年前に扱ったことがあります。

お陰様でご好評いただきましたが、いつしか廃番となり、Classic Walkシリーズの絶えない人気もあって、いつしか過ぎ去りし日々の思い出となっていました。

そんなC-Durの後継機として誕生したのが、今回ご紹介するClassic Run Sです。

率直に申し上げて名前こそだいぶ味気なくなりましたが、品質、性能はさらに向上しています。

ハニカム状に補強の入ったメッシュとマイクロファイバースウェードを組み合わせた軽量なアッパーは、型崩れに強く、内側からの水分を吸収、発散し、マメの原因にもなる蒸れを防ぎます。

LUNGE独自のFEETALITYインソールはClassic Walkシリーズに使われているものより軽量のタイプを採用、快適な走りをサポートします。

SタイプEVAミッドソールは、安定性と衝撃吸収性、弾性を重視した配合でつくられています。

柔らかさが抑えられ、沈みが少なく、それでいて着地時の衝撃を感じさせない、これぞLUNGEと唸らされる快適な履き心地を生み出す、いわば心臓部です。

ミッドソールの土踏まず部分を硬度の高い素材に切り替えることで内側から軽度の矯正作用を生み出し、とくに扁平足の人や内股気味の方に対してサポートします。

アウトソールはドイツの靴底専門メーカーhexa4GRIP社製’High-GRIP’を採用。
舗装路はもちろん、多少の荒れた道でもしっかりとしたグリップ性能を発揮します。

近年のハイパフォーマンスなランニングシューズは、必然的な帰結ではあるのですが、どんどん走るためだけのギアへと先鋭化し、日常的に履くのがややためらわれるものが増えてきました。
対して、このClassic Runは、スポーツシューズとして遜色ない性能を備えながらも、違和感なくふだんの生活にも対応してくれる、バランスのよい一足です。

ジョギングでも、街履きでも、どうぞお好きなように。
どのように使っても、きっとご満足いただけるはずですよ。

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美しい青春の愛と別れ ~ TOKIARI/ RILKE

ライナー・マリア・リルケ(1875–1926)は、20世紀初頭を代表するドイツ語詩人・小説家のひとりです。

孤独や不安、愛や死といった人間の内面を深く描き、感情を直接叫ぶのではなく、事物を精密に見つめることで精神世界を表現しました。

作風から察せられるように、個人としての生涯はなかなかストレスフルだったようで、パリで過ごした青年期、貧しさゆえに家族で安定的な共同生活を送ることができず、その都市的・機械的な環境もあって、不安や孤独を強く意識、神経的緊張を深めていました。

そうしたなか、主に創作と静養、そして精神的転換のために1906~7年の一時期滞在したのが、ナポリ湾に浮かぶカプリ島。

カプリ島は当時、多くの芸術家や知識人が集まる場所で、南イタリア的な明るい光や自然、比較的ゆるやかな共同体生活がありました。

そんなリルケのカプリ島での日々に想いを寄せて生まれたのが、この五分丈袖のプルオーバーシャツ、その名もRILKE。


カプリシャツとTシャツを掛け合わせたデザインで、肩肘張らず、それでいてすっきりとした、品の佳い一枚です。

胸元に深く切り込まれたスリット、放っておくと色気が強まりすぎかねないところ、水牛ボタンが程よく抑えています。

毛羽立ちが少なく、艶のあるハードマンズのリネンは、猛暑のなかでも涼やかな表情を崩しません。

夏の強烈な蒸し暑さでも知られる京都に拠点を置くTOKIARIです。
安心して身を預けられますね。

カプリ島で半年ほどを過ごしたのち、リルケはパリに戻り、創作に専心しました。
翌年、再び静養のためカプリに一時滞在していますので、休息の場所として性に合っていたのでしょう。

不安の強まるばかりの昨今、リルケにとってのカプリ島のような、心休まる一着になると思います。

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風がかわるたび ~ ASEEDONCLOUD/ Kafusho bag

カルガモの親子の姿を見かける季節になりました。

ピヨピヨと鳴く雛たちの声は、初夏ならではの可愛らしい音色です。

花風商」たちにとっては、「夏」を仕入れる頃合いではないでしょうか。

彼らはさまざまな土地を巡り、花や種、貝殻など、旅を通して得た新しい「春」や「夏」を風船車に乗せて運び、行く先々の町で商いを行います。

風船車で運ぶ商品以外の携行品、すなわち身の回りの必需品などに関しては、このバッグに収めて持ち運ぶようですよ。

 

 

A4サイズのクリアファイルがちょうど収まる、日常生活でも使いやすいサイズです。

すっきりした見た目からは意外なほど内部のポケットが充実しており、鍵や細々としたものも綺麗に整理できます。

本体はウェストポイントをボンディングしたドリル生地で、軽くて耐久性に優れています。
またドリルの特徴として、その綾の傾斜ゆえ雨や汚れが下に流れやすいというメリットも備えています。

さらに縁や底部はレザーで補強されており、タフなシーンにも対応してくれます。

武骨すぎず、それでいて華奢すぎないこの絶妙なバランスゆえ、使う人の老若男女を問いません。

装いの軽くなるこれからの時期でも悪目立ちしない軽快な雰囲気ですので、とくにこれからの時期、日常の、そして旅の相棒としては最適ではないでしょうか。

オンラインストアはこちらです→ オフホワイト/ ブラック