仲町台に帰ってきました

週末の仙台ポップアップ(出張ユーフォニカ)を無事終え、仲町台に戻ってまいりました。

仙台はもともと母方の家系の縁もあるため、大阪のときのような未知との遭遇感はなかったものの、それでも仕事で行くのは初めてで、期待と不安を抱えていたのは事実です。

イベント初日の朝には北山のお寺に寄って

祖父母の墓参りを済ませ、

遠くに見える雪山に何とも言えぬ旅情を刺激されながら(東北の人からすると特別な感慨はないようですが、南関東人には見慣れない景色です)、今回の舞台であるギャラリーボチューさんへ。

ボチューさんは老舗書店・金港堂の向かい。
この金港堂は仙台ではおそらく知らぬ者なしの有名な本屋さんながら、惜しくも建物の老朽化のため今月末で閉店されてしまうそうです。

さて今回の会場となったボチューさんは、ハンドメイド作家さんの作品とシチリアの陶器を中心に揃えている温かみのあるラインナップのお店で、当店から持ち込んだ服とはやや方向性は異なるものの、ゆえにこうしたイベントならではの不思議なコラボレーション感覚が生まれます。

季節外れの気温のため予定より少し夏を意識した商品を多めに持っていきましたが、それにしても暖かったですね。

二日目(イベント初日)の夜は古くからの常連様と横丁の居酒屋で。

東北は、とにかくお酒の美味しいところです。

以前仲町台にご来店いただいたことのある方はじめ、ツイッターのフォロワー様など、いろいろな方々がお越しくださり、横浜でじっとしているだけでは生まれない愉しい時間が流れました。

服の話をするだけでなく、仙台在住のお客様からいい酒屋さんの情報を得たりして、収穫だらけの2日間です。

あらためまして、ギャラリーボチューさん、ご来場の皆様、素敵な週末を有難うございました!

大阪、仙台と味を占めまして、またそう遠くない先に別の街へお邪魔するつもりです。

具体的な内容が決まり次第改めて告知しますので、そのときは当地の皆様、是非宜しくお願いします。


Post Productionオーダー会開催のおしらせ

2021年からずっと展開を続けてきて、お客様にはもうすっかりお馴染みの存在となったPost Productionの革靴。

しかし、当店にもスペースや予算上の問題があり、どうしたって限られたモデル、色の展開しかお見せすることはできません(ただ、「選ぶ」のが仕事である以上、できたとしてもすべきではないでしょう)。

そんな状況が続いてはいましたが、このたび、ようやくお互いのタイミングが合致し、当店にて2024AWコレクションのオーダー会を開催することとなりました。

会期は4/19(金)-22(月)の4日間。

仙台イベントの数日後という、弾丸高密度スケジュールです。

20日はデザイナーの甲斐さんが在店し、フィッティングから特別仕様のオーダーまで、個々の細かなご要望にお応えしてくれます。

サンプルサイズは22cm-28cmの範囲でご用意します。
足の小さい方から大きい方、女性も男性もどんどんお試しください。

今回受注可能な品番および参考価格は下記の通りです(価格はすべて税込)。

[new] Side Zip Boots ¥79,200-108,900
[new] Monk Strap ¥68,200-75,900
[new] Country Moc ¥79,200-137,500

[new] Dress-Bag ¥46,200

Hunt-Boots ¥108,900
Mil-Boots ¥108,900-187,000

Tear Pumps ¥55,000-63,800
FACE Sandal  *最小サイズ23cmのみオーダー可能。サンプルのご用意はありません。
Esth Re-lux ¥94,600-96,800
Re-lux ¥88,000-96,800(レディースは¥68,200)
Norm  ¥75,900
Mil-Dress ¥75,900(レディースは¥68,200)

24AWの新作を中心にヒグマ革のブーツなど、この機会でないとオーダーいただけないスペシャルレザーもご用意しています。

御代金に関しましては、内金として3万円、あるいは全額をオーダー時にお支払いいただきます。

納期は、モデルによりますが概ね10月〜12月末頃となります。
少々お時間をいただくものの、その待つ時間もまたオーダーの醍醐味のひとつです。

すでにご愛用いただいている方には改めて言うまでもないことですが、その美麗なルックスのみならず、足入れのよさや歩きやすさもまたこのブランドの靴の特徴ですので、きっと今後日常の伴として長くつきあえる一足となるはずです。

店主も同ブランドの靴は複数足所持しておりまして、一足目として手に入れたこのRe-luxも3年ほどが経ち、愛着は増すばかり。

身をもって知るからこそ力強くお薦めできるPost Productionの靴、皆様も是非この機会にいろいろとお試しいただき、相棒となる一足を見つけてください。


導かれし者たち ~ ASEEDONCLOUD/ Jyunreika shirt

ヱホバ神觀に美麗く食ふに善き各種の樹を土地より生ぜしめ又園の中に生命の樹および善惡を知の樹を生ぜしめ給へり

(創世記  2:9)

故郷から失われた鳥の歌声を求め、少女は海へ出ました

彼女が船上で着ていたのが、このjyunreika shirtです。


街での生活とは異なり、海で他者と会うことはそうそうなく、また旅の目的も木や鳥との再会のため、襟は省かれています。

また船を操縦するにはとき袖が邪魔となりますから、袖につけられたD環状のループを使って

捲った袖を固定することもできます。

と、ギアとして設計された服でありながらもそう見えないのは、やはり美しいプリントのおかげでしょう。

この生地には、少女が樹木崇拝の対象とした、林檎と葡萄の木が主に描かれています。

旧約聖書『創世記』で、アダムとエバが楽園を追放されるきっかけとなった”善悪を知る実”(いわゆる”知恵の実”)は、実は具体的な記述はどこにもないのですが、古来より林檎や葡萄であろうとはよく云われています(バナナや無花果というのも有力な説です)。

船旅を経て辿り着いた島々で、少女は鳥たちから知恵を授かりました。
林檎はその知恵の象徴であり、このプリントでは森の中の蔦を辿ることで林檎の木に導かれるさまが表現されています。

その他には朝顔やトケイソウなど、葉がハート型の植物が配されているのですが、ところどころ歯に刻みの入ったものも見られます。

これはかのサンティアゴ・デ・コンポステーラ巡礼路のシンボルであり道標にも用いられる帆立貝を模していて、森の中で道に迷わないための目印でもあるそうです。

海上では使い勝手のよい作業着として、そして森では心強い導きとして、可憐な印象ながら実に頼もしい一枚ですね。

オンラインストアはこちらです


ぬばたまの夜渡る月を幾夜経と ~ LUNGE

激動の時代に於いても、10年にわたり顔色を変えることなく当店に並び続けるLUNGE。
しかしこの春はちょっといつもと様子が違います。

今季は新型のみ2品番が登場しておりまして、その「ちょっと」具合がまたLUNGEらしいところです。

まずはこちら、Classic Walk N。

「???いつもと何が違うの?」
その疑念もごもっとも。

ではミッドソールの土踏まずあたりをまじまじとご覧ください。

従来、このClassic Walkでは主にSタイプと呼ばれるミッドソールが用いられてきました。

Sソールの”S”は”Stability”のS。
EVA配合率の高い素材で全体的に沈みが少なく、歩行時のエネルギーロスが軽減されるうえに、土踏まず部分に硬めの素材を配することで、さらなる安定性を生み出しています。

土踏まず部分の素材が若干異なるのがお判りいただけますでしょうか。

これに対し、今回使用しているN(Neutral)タイプのミッドソールは、この土踏まず部分も他の部分と同じ素材で統一しています。

つまり、土踏まずのサポートがないということです。

これまた面妖な仕様と思われる方も少なくないでしょう。
普通に考えれば、Sタイプのほうが高性能だからです。

しかし考え方ひとつで物の見方は変わるものでして、このSタイプだとサポート性能が高すぎて、筋肉の本来の機能を鍛えられないのではという声も挙がっていたとか。

そこで足の自然な動きを活かすべく、このNタイプが開発されました。

また、内側にもクッションの沈みがあるため、Sタイプより外側に足が開きにくく、O脚の方により適しているそうです。

なお、マイクロファイバーのアッパーや

耐摩耗性に優れ、また泥や石が詰まりにくいため、舗装道路だけでなくオフロードにも対応、幅広いシチュエーションで高いグリップ性能を発揮してくれるアウトソール”High-GRIP”は、Sタイプとまったく同じものを使用しています。

さてもう一型、こちらのClassic Walk Leatherも渋いアレンジですよ。

LUNGEといえばマイクロファイバーのアッパー、というところ、イタリア製の肉厚なヌバックを使用したモデルです。

基本的には従来のモデルと同じパターンではありますが、シューレースホールの上部は革靴のように表鳩目で補強されています。

素材のみならず、こうした細部の細かい仕様変更でも印象は変わってきますね。

ウォーキングシューズとしての純粋な機能よりも、デザインのポテンシャルを拡げた意欲作と言えます。

もちろん、LUNGEとしての軸はブレておらず、ソールはいつも通りですからご安心を(こちらではSタイプが採用されています)。

だれもがはっきりと認めるような大きな変化はなく、また必ずしも機能のアップグレードというわけではありませんが、どちらもLUNGEならではのチャレンジと評価できるのではないでしょうか。

やはり、当店には欠かすことのできない、質実剛健そのもののブランドです。

オンラインストアはこちらです→
Classic Walk N グレー×ライトグレー
Classic Walk Leather リコリス(ブラック)


日曜日よりの使者 ~ An Irrational Element

2022年の春夏~秋冬の2シーズン、たいへんなご好評を博したものの、それから諸事情あって已む無くお休みしていたAn Irrational Element。

うれしいことにこの春、仲町台に帰ってまいりました。

その名をご存じない方のために簡単に紹介をしますと、デザイナーKai Bolwijn氏が2017に発足した、アントワープに拠点を置くブランドで、「非合理的な要素」なる変わった銘はカール・ライムント・ポパー『科学的発見の論理』の一節から引用されています。

My view of the matter, for what it is worth, is that there is no such thing as a logical method of having new ideas, or a logical reconstruction of this process.
My view may be expressed by saying that every discovery contains ‘an irrational element,’ or ‘a creative intuition,’ in Bergson’s sense.
In a similar way Einstein speaks of the ‘search for those highly universal laws … from which a picture of the world can be obtained by pure deduction.
There is no logical path.’ he says, ‘leading to these … laws. They can only be reached by intuition, based upon something like an intellectual love (Einfühlung) of the objects of experience.

上記一節にある「すべての発見には、”非合理的な要素”または”創造的な直感”が含まれている」という部分こそ、名の由来であるだけでなく、服作りの根幹です。

すなわち、新しさを生み出す手段として、合理性ではなく、敢えて非合理的な感覚、直感を組み合わせるということ。

何かと最短距離最小コスト最適解を求めがちな昨今の風潮に抗うが如く、ともすれば単なる無駄と見做されがちな非合理性を大切にする、そのスタンスと、(そして何より大事なことですが)結果として生まれる美しい服を、当店は愛しています。

今季のテーマは”Sunday’s Sonnet”。

19世紀に活躍した美術評論家シャルル・ブランの色彩理論を参照しながら、

そこにのんびりとした日曜日の感覚を融合、補色のスペクトルを用いて静けさの概念を探求したコレクションとのことです。

とは言うものの、実は本日ご紹介する品々にはそのテーマはそれほど反映されていません。
「のんびりとした日曜日」感は、後日また改めてお披露目する夏物から感じていただくつもりです。

さて、それではいますぐ使えるものとして、パンツとベルトをご覧いただきましょう。

まずはこちら、Sheffield Trouserから。



程よいゆとりをもったテーパードシルエットの1タックトラウザーズです。

上等なトロピカルウールのイタリア製生地で仕立てられています。

薄手でさらさらとした手触りですので、春や初秋はもちろんのこと、日本の真夏にも対応してくれます。

クリーンなパンツの雰囲気に荒々しいホーンボタンの組み合わせが、実にこのブランドらしいところ。

なお、ダークチョコレートとダークネイビーは生産ロットが異なるため(ダークチョコレートは今季の提案に含まれていませんでしたが、過去のアーカイブを出していただきました)、サイズ感も変わります。
具体的には、ダークチョコレートはダークネイビーにくらべウェストサイズが大きめで、かつレングスがやや短めです。

お次はSimple Belt。

名前の通りシンプルなベルトで、イタリアで植物タンニン鞣しされた肉厚なカーフレザーを使用し、英国にて作られています。

敢えて全体的に素朴に仕上げられており、金具や革の質感も不揃い。

ものによっては革の裏に捺されていたであろうスタンプと思しき形跡まで見られます。

が、この歪な荒々しさも意図あってこそ。

使い込み、革や金具が艶めいていくとともに、この個体差ゆえに一層何かを語るような生き生きとした迫力が生まれてくるはずです。

ブラックだけでなく

ベルトにしてはちょっと珍しいブルーもわずかにご用意しておりますので、是非こちらもご検討ください。

その背景を語ることばがやや晦渋なため、取っつきにくい印象を受けるかも知れませんが、実際に身につけてみると理屈抜きに感覚で「佳い!」と理解できるのもこのAn Irrational Elementの特徴と言えます。

まずは一度、店頭にてお試しを。

オンラインストアはこちらです→
Sheffield Trouser  ダークチョコレート/ ダークネイビー
Simple Belt ブラック/ ブルー


あした天気になあれ ~ Ithe/ No.23-58-F-TP

1980年代におそらく街のスポーツ用品店や量販店などで売られていたであろう、FILAのトラックパンツ。

これをベースに現代の都市生活のため再構築を重ねたのが、ItheのNo.23-58-F-TPです。

抜群の汎用性と快適な穿き心地を備えたこのパンツは多くの方から支持され続け、素材違い色違い、あるいは同じものをとリピート購入される方も珍しくありません。

この春も、人気のブラックが再入荷しました。

サイドのFロゴ羅列のテープを本体と同じくドレッシーなサマーウールの生地に統一することで、スポーティーさは影を潜め、さながらタキシードパンツの側章のような雰囲気を醸し出しています。

言うまでもない名作ですが、さすがにItheとの付き合いも長くなり、定番をそのまま定番として続けるだけというのも店としては芸のないところ。

というわけで、別注として、生地を乗せ換えてみました。


意外なことにこの型では初の試みとなる、コットンです。

高密度に打ち込まれたウェザークロスに特殊な加工を施し、磨いたような艶を出した生地で、サマーウールとは異なる軽快さと気兼ねなく使える耐久性を備えています。

さっぱりとした軽快な肌触りにつき、春や秋はもちろんのこと、真夏にも快適にお召しいただけます。

正直なところ、想定をはるかに超える出来栄えで、別注を掛けた当の本人が驚いています。

例年通り染井吉野が咲き始めるとともに冷や水を浴びせるかの如く寒の戻りが厳しくなり、まだ完全には春気分にはなりきれないという方も多いことでしょうが、週末からまた次第に気温は上がってくるそうです。

気がつけば3月も下旬になりました。
もちろん無理のない範囲で、ですが、そろそろ装いも春らしく切り替えてみては如何でしょう。

オンラインストアはこちらです→ ブラック/ ネイビーウェザークロス


シングルズ・ベスト ~ METHO/ Single yoke shirt

そのユーモア溢れる愛らしいデザインゆえ、ユニセックスといっても女性寄りの印象が強かったMETHOから、ちょっといつもと趣の異なる、しかし魅力的な提案が届きました。

いつもより控えめで、けれどしっかりとMETHOらしさの光るシャツです。

ひとつの型でも色によって素材が変わりまして、ホワイトとフェイデッドブルーと呼ばれる淡い青は、シャンブレーを使用。



超長綿に椿油をコーティングした糸を用いて織り上げた生地で、しっとりとした滑らかな肌触りと、優美なしなやかさを備えています。

はっと目を惹くストライプ柄は、コットンブロード。


ナイル川の肥沃なデルタ地帯とその流域で栽培されている綿花から採取された長綿(GIZA86)を使用しており、肌触り、ハリ、コシ、光沢のバランスにとても優れています。

暖かい時期に心地好い、さらりとした肌触りのコットンリネン。


紫がかったグレーを基調としたシックなチェック柄は、織りではなくプリントで表現されています。

深く、しかし不思議と重さを感じさせない黒は、春夏らしいヘンプコットン。


経糸に超長綿、緯糸にヘンプを配した平織生地で、超長綿ならではのやわらかな肌触り、ヘンプならではの剛性と耐久性を備え、最初のパリッとした質感から(裁断時にジャキジャキと音がが鳴るほどだとか)、着込むほどに肌馴染みを増していきます。

一見すると拍子抜けするほどシンプルで「普通」なシャツですが、そこはMETHO。
単にいい素材を使ったシャツです、とはなりません。

まずもって、品名のSingle yokeとはこれ如何に。

肩のヨークの線を見てみると、たしかに生地の端のボリューム感がほかのシャツとは違います。

バックヨークも同様ですね。

通常、このヨークというパーツは、表側と裏側に配された生地が胴部分を挟むような形となっています。
お手持ちのシャツをご覧いただくと判りやすいのですが、表面も通常ネームラベルをつける面も、生地の表側が出ているはずです。

ところがこのSingle yoke shirtは、このパーツが一枚で構成されています。

ヨーク端の仄かな膨らみはこの生地の接合部分でして、表側で縫うような形にしながら袋縫いにすることで、縫合部分を見えないよう閉じ込めているわけです。

正直、特段に実用的機能的なメリットはないにしても、このさり気ない変化が、シャツ全体の雰囲気を底上げしてくれます。

そしてシャツ全体のデザイン自体もまたヨークを中心として引き立てるよう配慮されており、袖は剣ボロを廃して情報量を抑え、

まっすぐ切られた裾のカットが、直線的なボックスシルエットから曲線を排除します。

また、細かいところですが、生地に合わせて選ばれた貝ボタンが、すべてミシンでなく手作業で縫いつけられています(手間はかかりますが、ミシンづけにくらべボタンが取れにくくなります)。
こうしたところからも、ファッションとしてはもちろんプロダクトとしても高い水準にあることを示していますね。

店主はこのシャツから、モダニズム建築の名作と通底するソリッドな美意識を感じました。

先述の通りMETHOはユニセックスブランドにつき、女性がゆったりと身に纏うのもよいですし、男性も概ね175cmくらいまでの細身の方であれば綺麗に着られます。

これから暖かくなれば、自然とこうした美しいシャツの出番は増えてくるもの。
まずは皆様一度お試しを。

オンラインストアはこちらです→
ホワイト/ フェイデッドブルー/ ブルーストライプ/ チェックプリント/ ダークブラック


デュエット・ウィズ・バーズ ~ ASEEDONCLOUD/ Vestment coat

かつてそこには木々が生い茂っていて、多くの渡り鳥が集まっていたそうです。

“旅鳥の町”と呼ばれていたその島の修道士のもとで育てられた少女は、鳥の歌声を愛し、木々や鳥に祈りを捧げながら穏やかな日々を過ごしていました。

ところがあるとき。
修道士たちは神のお告げを受け、それに従って島の木々を切り倒し、大きな祈りの場をつくりました。

やがて、祈りの場を求めて外部から多くの人が訪れ、島に住みつくようになります。
そうして住民は増え続けていきましたが、いつしか島からは、木々も鳥も姿を消してしまっていました。

幼いころから親しんでいた鳥の歌声は、もう聴こえません。

でも、外の世界には、きっとまだ鳥たちがいるはず。
そこで少女は海へ出ることを決意します。

ずっと島の暮らししか知らなかった少女でしたが、旅を経てたくさんの島々と出会い、残されている自然の存在を知り、鳥と再会することもできました。

そして、木の精霊でもある鳥たちから多くのことを学び、歌を習います。

旅を終えた少女は島に戻り、祈りの場で鳥直伝の歌をうたいました。

それを聴いた島の人びとは、自らの行いによって木々や鳥を失ってしまったことを改めて思い知り、嘆き悔い、島を元の豊かな姿に戻す努力をはじめます。

しかし、一度失った自然はそう簡単には戻らないもの。

島の人びとは、いつか再び鳥たちに戻ってもらえる日が来るのを願い、歌が生まれた島々へ、少女の旅を辿るように巡礼に出るようになりました。

少女の歌は、人びとと島の木々を繋ぐ巡礼路でもあるのです。

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ASEEDONCLOUDの2024SSコレクション”jynreika”(巡礼歌)は、いつもよりちょっと苦みを残した物語。
自然が、失うのは簡単なのに取り戻すことの難しいものであることを、我々に示してくれています。

さて少女が旅から戻り、人びとに樹木の尊さを伝えるときに着ているのがこのVestment coatです。


少女がふだんから着倒した服の柔らかな風合いを表現した、リネン×コットンの綾織生地で仕立てられています。

美しいロープ状の刺繍は、海に船を出して旅をしていた彼女にとって大切な命綱を模したものです。

教会の侍者や聖歌隊の着る服をベースにデザインされており、ボリュームのある立ち襟、

筒状の太い袖などにその名残りが見られます。

そこにガーデニング用のスモックを混ぜ込みながら、あくまで歌うたいの少女が伝道の場で着ることをイメージして設計されています。

左右に縦2つずつ設けられたポケットは、収容力たっぷり。
説教のときだけでなく、日常での使用にもじゅうぶん応えてくれそうですね。

サイズはフリーサイズとなっており、男女ともに使用可能な大きさではあります。
とはいえ、着るとひじょうに可愛らしい形ですので、女性がたっぷりした感じでお召しいただくのがお薦めです。

そろそろ本番を迎えつつある春の外套として、是非ご検討ください。

オンラインストアはこちらです


GO NORTH! ~ あなたの街のユーフォニカ(仙台篇) 

1月に大阪に行ってまいりましたが、こうしたポップアップイベントはこれが最初で最後ではありません。

というわけで第2回、開催決定です。

今度の舞台は杜の都・仙台。

実は店主の母方の家系と昔から関わりの浅からぬところでして、家系図を祖父が仙台市博物館に寄贈したりしています。

そんな縁あるこの街にて、4/13-14の2日にわたり出張ユーフォニカをオープン。

今回は、青葉区のハンドメイド雑貨店ギャラリーボチューさんの一角をお借りします。

〒980-0811 宮城県仙台市青葉区一番町2-7-3サンモールシティビル3F
(仙台市営地下鉄東西線 青葉通一番町駅 徒歩2分)

ビルの3階ゆえ外からは見えませんが、建物はサンモール一番町商店街に面していますので、仙台の方には比較的判りやすい場所かと思います。

出店時間は下記の通りです。
4/13(土) 12:00-18:00
4/14(日) 12:00-18:00

お支払いにつきましては、現金のほか、
クレジットカード(一括払い)
または
キャッシュレス決済(楽天ペイ、Paypay、メルペイ、d払い、au pay)
がご対応可能です。

なお、出張店につき、プレゼント包装は承っておらず、お渡しも紙袋のみの簡易的な形とさせていただきます。何卒ご容赦ください。

商品ラインナップは、県外出店だからといって色目を使いローカライズを狙うのではなく、横浜の店の特色をそのまま持ち込むつもりです。

「そこでしか見ることができない、そこでしか買えない」をテーマとし、現在仙台ではお取り扱いのないブランド、お取り扱いはあっても展開していない型を軸にしていきます。

ブランドを挙げれば、KIMURA、K.ITO、Ithe、METHO、blanc、ASEEDONCLOUD、mandoなどなど…、その他当店別注品やなかなか他店様ではお取り扱いのないものをご提案できそうです。

季節感としては、横浜より少し春の訪れの遅い東北の地につき、春夏物というより春物を中心にお持ちします。

メンズ中心にはなるものの、レディースも若干数ご用意しますので、女性の方もご来場くださいませ。

また、たとえば会場で実物を見てみたい、などご要望をいただければ、どんな商品でもお持ちします。
そうしたご希望がございましたら、発送のスケジュールの都合もありますゆえ、できれば4/8までにご連絡ください。

なお、このイベントに際し、事前準備等も必要なため、4/12~14の3日間は仲町台の店舗と通販の出荷業務はお休みとさせていただきます(通販のご注文は承ります)。

仙台はじめ東北地方にお住いで、当店に興味は無きにしもあらず、でも遠すぎてさすがに行けないな、という方もいらっしゃると思います。
ですので、この機会に遊びにいらしてくだされば恐悦至極です。

皆様にお会いできること、心から楽しみにしています。