すでに告知しておりますように、今週末は名古屋・覚王山にて出張ユーフォニカが開催されます。
そのため、明日から日曜日(10/4~10/6)の3日間にわたり、仲町台の実店舗は店休日となりますのでご注意ください。
なお、オンラインストアのご注文はイベント期間中でも平常通り承ります。
どうぞ宜しくお願い致します。
すでに告知しておりますように、今週末は名古屋・覚王山にて出張ユーフォニカが開催されます。
そのため、明日から日曜日(10/4~10/6)の3日間にわたり、仲町台の実店舗は店休日となりますのでご注意ください。
なお、オンラインストアのご注文はイベント期間中でも平常通り承ります。
どうぞ宜しくお願い致します。
さて、10月です。
依然としてしつこい残暑の照りつけに汗ばむ日もあれど、朝晩の涼しさや、ときおり吹く爽やかな風はすっかり秋のそれとなりました。
そろそろ、軽い羽織ものの出番も近づいてくる頃でしょう。
羽織ものといっても、服のバリエーションの豊かな季節です、ブルゾンやジャケットなど、種類はここでは挙げきれないほど。
ただ、そのなかでもあまりに本格的なジャケットはいまひとつ着るイメージも湧きにくい、生活様式の変化に伴ってそんな方は年々増えてきているように感じます。
とはいえ、ときにはテーラードタイプならではのこざっぱりとした上品さは欲しいもの。
そこで重宝するのが、こうしたライトな一枚仕立てのタイプです。
ASEEDONCLOUDの別ラインHandwerkerは、ただのセカンドラインではなく独立しながらも相互に影響を与え合う存在。
日常的に気軽に着られるデイリーウェアであり、本格的なワークウェアでもあります。
このジャケットも、ぱっと見は旧き良き時代の欧州の古着のような佇まいに、現代ならではのアイディアやテクノロジーが搭載されています。
まずは生地。
仄かな起毛具合やとろんとした落ち具合がドレッシーな印象ですが、ただのウールサキソニーにあらず。
ウールをベースに、コーデュラナイロンとポリエステルを混ぜこんだ、きわめて耐摩耗性の高い素材です。
もちろん家庭での手洗いも可能(中性洗剤使用を推奨)ですから、気兼ねなく日々どんどんお召しいただけます。
大きめのパッチポケットは、右側のみ仕切りが設けられ、狭い側にはスマートフォンが収まります。
ポケットのなかであちこち転がるのを防ぐ仕様ですね。
ダブル前立ては、ボタンをいくつ留めるかで調節可能です。
先に挙げた画像は最下段のみですが、最下段と真ん中のボタンを留めることで開き具合を狭めることもでき、
最上段まですべて留めればまたがらりと印象も変わります。
冷たい風が吹くときのちょっとした防寒対策としても。
恒例の紙パッチは洗濯可能ですのでそのままつけっぱなしにして変化を愉しむもよし、よりドレッシーさを求めるならば糸を切れば比較的簡単に外すこともできます。
と、見れば見るほどに気の利いた一枚です。
汎用性と服としての純粋な魅力は、必ずしも両立するとは限りませんが、このジャケットなら両方の要求を高い水準で満たしてくれますよ。
オンラインストアはこちらです
すでに弊ブログや各SNSではお伝えしているのですが、7月に当店のInstagramアカウントがハッキングされ、現ログイン不可能の状態になっています。
そのため、旧アカウント(https://instagram.com/euphonica_yokohama)へのDMでのお問い合わせに対しては、ご対応することができません。
現在は新アカウント
https://instagram.com/euphonicayokohama
を運用しておりますので、こちらをフォロー願います。
なお、旧アカウントは白背景、
新アカウントは黒背景のアイコンを使用しています。
たいへんご不便をおかけしてしまい申し訳ございませんが、どうぞ宜しくお願い致します。
モーセすなはち各々の支派より千人宛を戰爭に遣しまた祭司エレアザルの子ピネハスに聖器と吹鳴す喇叭を執しめて之とともに戰爭に遣せり
彼らヱホバのモーセに命じたまへるごとくミデアン人を攻撃ち遂にその中の男子をことごとく殺せり
その殺しし者の外にまたミデアンの王五人を殺せり
そのミデアンの王等はエビ、レケム、ツル、ホル、レバといふ
またベオルの子バラムをも劍にかけて殺せりイスラエルの子孫すなはちミデアンの婦女等とその子女を生擒りその家畜と羊の群とその貨財をことごとく奪ひ取り
その住居の邑々とその村々とを盡く火にて燒り
かくて彼等はその奪ひし物と掠めし物を人と畜ともに取り
ヱリコに對するヨルダンの邊なるモアブの平野の營にその生擒し者と掠めし物と奪ひし物とを携へきたりてモーセと祭司エレアザルとイスラエルの子孫の會衆に詣れり
時にモーセと祭司エレアザルおよび會衆の牧伯等みな營の外に出て之を迎へたりしが
モーセはその軍勢の領袖等すなはち戰爭より歸りきたれる千人の長等と百人の長等のなせる所を怒れり
モーセすなはち彼等に言けるは汝らは婦女等をことごとく生し存しや
視よ是等の者はバラムの謀計によりイスラエルの子孫をしてペオルの事においてヱホバに罪を犯さしめ遂にヱホバの會衆の中に疫病おこるにいたらしめたり
然ばこの子等の中の男の子を盡く殺しまた男と寝て男しれる婦人を盡く殺せ
但し未だ男と寝て男しれる事あらざる女の子はこれを汝らのために生し存べし
(民數紀略 31:6-18)
正義や善は人類普遍の概念かも知れませんが、ただしその言葉の意味するところは人類共通ではありません。
文化や宗教、あるいは政治上ビジネス上の都合などによって異なります。
そうして正義と正義が衝突し、力の強い正義が力の弱い正義を塗りつぶす、この繰り返しが人類の歴史です。
そしていまも、だれかの高笑いをBGMに、世界は火薬と混迷の時代に突入せんとしています。
この情勢を知ってか知らずか、依然として多くの人々が、ロマンや機能美、ときに稀少価値をミリタリーウェアに認め、大いにファッションとして愉しんでいるようです。
だれが何をどう着ようがもちろん個々の勝手ですし、ほとんどの方は単に使いやすくて丈夫でルックスも魅力的な服として評価しているだけだと思いますが、一服屋としても個人としても、やはりこの情勢下で無邪気にミリタリーウェアをファッションとして扱うことには抵抗を感じざるを得ません。
そんななか、beta postの今季コレクションのテーマは「軍事的な背景のあるデザインを日常生活においてユーモラスで役立つものに置き換える」。
かつてミリタリーウェアが反戦的メッセージを込めて「戦争で使わない」服としてファッションになっていったように、いまこの時代、ファッションブランドだからこそできる、ミリタリーウェアの戦争のための道具という役割の解体が行われています。
それがこのクルーネックセーター。
ミリタリーマニアに限らず、服が好きな方であれば、ミルスペック(MIL-SPEC; Military Specification)なるものをご存知でしょう。
これは、軍(一般的には米軍)の物資に設定された規格で、それをクリアした製品には、サイズや管理番号、正式名称、発注番号、製造会社などが記載されたタグが縫い付けられます。
そのため、たとえば古いミリタリーウェアでも、ここからさまざまな情報を得ることができるわけです。
このミルスペックのタグを換骨奪胎し、beta postらしい切り口で、決して軍の規格に適合しないものを生み出しました。
レシピが、MIL-SPECならぬMEAL-SPECとして記載され、実際に調理するときの助けになってくれます。
なお、ミルスペックと異なりそこまで要求の厳しい内容ではなく、たとえばお味噌汁の出汁は、ほんだしのような粉末状のものでもよいと書かれていたりします。
胸にはそれぞれの料理を再現したワッペンが。
どうにも戦意の奮い立たない意匠です。
なお、セーターとしてはかなりの本格派で、カシミア混の良質なウールを使用し、ホールガーメントにて接ぎ目のない構造で編み立てられており、高い保温性、ふっくらとした質感、のびやかな着心地を備えています。
反戦、非戦のメッセージの伝え方には「こうすべき」などありません。
このような形で茶化し、軍備システムの形骸化を試みるアプローチだって、ひとつの手段です。
方法論はどうあれ、ミリタリーウェアを心置きなくファッションとして愉しめる世のために、血腥い戦争屋には中指を突き立てていきましょう。
オンラインストアはこちらです→
オートミール(ホットサンド)/ カーキ(ベーコンエッグ)/ ブラック(味噌汁)
「暑さ寒さも彼岸まで」
これだけ気候の移ろいのリズムが変わってきているというのに、かの慣用句は今年も正しさを証明しました。
きょうなど昼の気温こそ高いものの、朝晩は先週の猛暑が嘘のようにだいぶ涼しくなり、風の匂いも秋のそれになってきています。
この秋の訪れに合わせるかのように、各ブランドの新作が立て続けに届いています。
当店でパンツといえば…のblancからも、名作が見事な新色を纏って入荷してきました。
まずは”ブランパンツ”の愛称でもおなじみwest-point(wide)。
コールドマーセライズ加工による艶が魅力的な高密度のウェストポイント生地で仕立てられた、blancおよび当店を代表する名品中の名品です。
いままで、ベージュ、ネイビー、ブラックと続いてきましたが、このブラウンをもって生地の色バリエーションが一巡したそうで、ひとまずこれが最後の新色となります。
この生地の質感、独特のワイドシルエットと、外から見たときの魅力は言うまでもなく、裏の仕立てこそblancの真骨頂。
アトリエでデザイナーたちによって一本ずつ仕立てられているだけあって、とても丁寧な仕事が窺えます。
このパンツ最大の特徴とも言えるのが、袋縫いのサイドシーム裏。
ロールアップ時にロックステッチが見えず、ダブル裾の如くスマートな印象を与えます。
このパンツを名品たらしめた仕様と言えましょう。
お次はdress work trousers。
今年の初夏に初登場、ご好評のうちに完売した、言うなれば”ブランパンツ3″です。
初代はデニム調のちょっと変わった生地でしたが、漆黒となると、がらりと雰囲気が変わりますね。
なお、色以外はまったく同じウールの綾織生地です。
からりと乾いた肌触りととろみのあるドレープ感を併せ持った生地で、程よい厚みゆえ、真夏の盛り以外はほぼ一年を通して活躍します。
ウールならではの消臭効果にくわえ、ウォッシャブルなので常に清潔を保てるのもうれしいところ。
往時のヨーロッパのドレスパンツとワークパンツを融合させたようなデザインは、west-point同様にさまざまな服に難なく合わせることができます。
当店で販売されている服であれば、(色合わせは別にすると)ほとんどと合うのではないでしょうか。
サイドシームは袋縫いではないものの、しっかりとパイピングで処理されています。
こちらはまだ1サイズ展開につき、皆様にお薦め…というわけにいかないのですが、およそ10年にわたりblancを扱ってきた経験から申し上げれば、皆様の反応が今後サイズを増やす可能性は大いにあります。
是非どんどんお試しいただいて、忌憚のないご要望を当店にぶつけてください。
その声は必ずメーカーに届けます。
なお、blancデザイナーのひとり吉田さんは名古屋と縁の深い方でして(中京大学出身)、それもあって来週の名古屋遠征にはこの2モデルとも最低1本ずつは必ず持っていくつもりです(オンラインストアもひとまずその分の在庫は抜いてあります)。
west-pointはサイズ展開もありますから、ご希望のサイズを9/30までに仰っていただければ、さらにその分を名古屋用にキープしますよ。
在庫には限りがありますので、その際はお早めに!
オンラインストアはこちらです→
west-point(wide) ブラウン
dress work trousers ブラック
記念すべき10回目であり、初の9月開催となった今年のORDER BORDER。
早いもので本日を以て閉幕致しました。
会期の殆どを通して尋常ならざる猛暑に見舞われ、気候に恵まれたとは言い難かったものの、それでも日々いろいろな方にご来場いただき、ボーダーを提案することができました。
今回は、初体験の方の割合がいつもより多かったように思います。
これをきっかけに「オーダーボーダーって愉しいな!」と思っていただければ幸い至極です。
承ったオーダーをもとにこれから編みますので、お渡しはおそらく11月に入るか入らないかといったところでしょう。
納品次第すぐに弊ブログや各SNSで告知します(インスタグラムは新しいアカウントをフォローしてくださいね)ので、引き続きチェックしてください。
改めまして、小柳さんはじめG.F.G.S.の皆さん、そしてご来場いただいた皆様、有難うございました!
完結から7年経ちながらも熱烈なファンたちに愛され続けている名作『すみれファンファーレ』。
2011年に『月刊IKKI』(小学館)で連載開始し、掲載誌廃刊のため連載終了を余儀なくされながらも書き下ろしによる最終巻が発表され、美しく幕を閉じたこの作品は、店主の個人的な友人知人のみならず、当店のお客様やSNSのフォロワー様にも愛読者が多く、いまもなお「いちばん好きなまんが」として名を挙げる人も少なくありません。
そんな素敵な作品の原画展が、当店にて開催されることとなりました。
会期は10/12(土)~20(日)。
当店内で、秋冬の服の新作とともに、表紙や本編の原画や当時の販促ポップなど、ファン垂涎の貴重な展示物が並びます。
実は作者の松島直子さんは、店主の大学時代のサークルの友人でもあります。
そのお互い気心知れた距離感ゆえに、今回は単なる原画展ではなく、より学園祭に近い温度で企画が進行中です。
先述の展示のみならず、この日のためにいくつものオリジナルグッズの開発が進行していまして、また松島さんの意向により、ファンの皆様へ感謝の意を込めてドリンク類も提供される予定となっています。
どれも現在詳細を詰めている最中につきはっきりと発表できないのですが、諸々具体的に固まり次第、続報として改めてお知らせ致します。
すでにコミックスをお持ちの方はこの機会に改めて読み返していただき、未読の方も電子版にて『すみれ』の世界に触れてからご来場くださると、より楽しめると思いますよ。
電子版はこちらです→
小学館eコミックストア
Kindle
pixivコミック
コミックシーモア
イベントの公式特設ウェブサイトはこちら→
https://matsushimanaoko.com/sumire/
4年の時を経て、writtenafterwardsが仲町台に帰ってきました。
その間はこちらから距離を置いたとか何かトラブルがあったとかではなく、通常の卸が休止していただけでして、ブランドの活動のみならず衣類そのものについて幾度にもわたって思索を繰り返していた時期だったようです。
ときには、蚕の糞や桑の葉などが混ざった堆肥に染色で使用した藍のカスを混ぜてオリジナルの土壌を作り、和紙で作った衣服をその土の上に置いて、どのように還り、どのような土壌と植物が生成されていくのかを実験、商品は販売せず、なんて衝撃的なシーズン(?)も。
その後、一般販売される(とはいっても販路はかなり限られていましたが)服がwritten byネームに統一され、ようやく卸販売が再開されたのは今年の春夏シーズン。
急な話だったためこちらも仕入れるタイミングを逸してしまったのですが、一呼吸を置いて、ようやく再開の運びとなった次第です。
コロナ禍やら戦争やら虐殺やら悪政やら、国内外問わず辟易とした日々が続く昨今。
それでも日常の生活は続きます。
ただ、「日常」もまた平和なようで、せわしなく、細やかな喜びがあって、ときにホロ苦い切なさも訪れたりするもの。
そんな情景を”bittersweet sympathy”と題し、今季のコレクションテーマとしました。
而して本日ご紹介させていただくのはこちら。
厚手のシャツ生地で仕立てられた上着です。
まず目を惹く花柄は、紙を編むという独自のスタイルでさまざまな作品を展開する2人組のユニットRivotorto Piecesが手掛けています。
一枚ずつ手で染めた和紙を素材に、花弁の形にカットして張り合わせることで、自然な立体感が生まれます。
押し花でつくった栞のようにも見えますね。
この和紙の花束を、陰影も再現してスーピマコットンの超高密度タイプライターにプリントしました。
日常のなかのうれしいギフトから着想し、「いま、ここ」の刹那と永遠を色彩の祝福に込めた表現です。
服自体を見ていきますと、やや着丈を長めにとったサファリジャケット調のデザインで、
そして両脇ポケットの隣にハンドポケットが設けられている、実用的なつくりとなっています。
袖はピボットスリーブ。
狩猟用の服に見られる、可動域の広い形状です。
腰と裾には共生地のドローストリングが通されており、これを引くことでシルエットに変化をつけたり、冷気の侵入を防ぐことができます。
こうして抒情的なテキスタイルにギア寄りの構造が合わさり、他に類を見ない一着が生まれました。
余談ですが、実はこのシャツジャケット、当初はコレクションとして用意されておらず、展示会でひっそりと白い生地のサンプルがかかっていたのを店主が見つけたのが誕生のきっかけです。
販売用に用意されていたというより、デザイナーの山縣さんがご自分で着ようかなと思いながら組み立てていたもののようでしたが、ダメ元で「この型をこの(別の服に使われていた)花の生地で作ってみてもらえます?」と打診してみたところ、まさかのOK。
そんな経緯もあって、個人的にもとても思い入れの深い一枚となりました。
決して万人向けの服ではないかも知れませんが、そういう服だからこそ持ち得る強さというものがあります。
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近年の気候の変化は被服業界の慣例にも影響を及ぼしており、ブランドにもよりますが「春夏」「秋冬」の境は以前ほどはっきりと隔てられなくなってきました。
そうはいっても陽の高さが低くなって光が弱まり、木々の葉も枯れ始めれば、気温はともあれ気分は確実に秋めいてくるものです。
そこで今後ますます重宝するであろうと思われるのが、厚みを抑えた秋服。
気分と体感を両立し、秋ならではの服の愉しさを更新してくれます。
mandoの新作ブルゾンは、まさにそんな一枚。
しなやかで軽快、それでいてしっとりとした落ち着きのあるレーヨンコットンの生地で仕立てられ、秋の装いを無理なく底上げします(もちろん、合わせ次第で春にも大活躍しそうですが)。
随所に仄かに土の香りのするウェスタン調の意匠が施されているのも特徴で、そのうえでまったく武骨さ、野暮ったさを感じさせないのはさすがmando、ベテランの妙技です。
表裏ともに両脇にポケットが設けられ、実用面でも抜かりありません。
軽い着心地、着用時の美しいシルエットは、言葉を尽くしても伝わるものではなく、是非一度店頭にてお試しいただきたいところ。
天気予報によると今年は10月までそこそこ気温が高いままのようで、着用機会は多そうです。
その準備を、夏の名残りの色濃いいまのうちに始めてみては如何でしょうか。