いこか もどろか ~ EEL Products/ Contemporary Pants & Conte Pants

店主本人もですが、蒸し暑くなってもショートパンツは穿きたくないという方は当店のお客様のほとんどを占め、というわけで毎年夏に臨み、長丈の涼しいパンツを数多くご用意しております。

すでに開放的で爽やかなパンツが続々と届いていまして、今回はそのなかから、ちょっと面白い2型をご紹介しましょう。

まずこちら、面白いと言ってもすでに5年ほど継続展開をしております、EEL ProductsのContemporary Pantsです。


あまりブログに登場しないのは、その前にいつも巣立ってしまうから。
それほど店頭でいつもご好評いただいている名作です。

今年はちょっとだけリネンの入った薄手のポリエステル生地で登場。

風通しが良く、肌にべとつかないドライな質感が、梅雨から真夏に最適です。

洗濯してもすぐ乾くという特性も、じめっとした季節に重宝しますね。

ポケットの裏地はメッシュを採用。

すでにこの時点で涼しさは約束されたようなものですが、

パンツのつくりそのものも、さらなる快適さを生み出す一助となります。

このパンツの構造的特徴は、両脇に設けられたプリーツ。

腰からフルレングスに至って大胆にとられ、裾できゅっと閉じています。

そのため、とくに正面から見るとそこまでワイドなパンツには見えなくとも、奥行きはたっぷり。
脚を上げても曲げても、パンツそのものが大きく拡張し、身体にまとわりつきません。

生地が肌に密着しないということは、その間に空気が抜けるということ。
すなわち、常に服のなかで風が流れ、蒸し暑い時期こそ快適性を発揮してくれます。

そんな傑作Contemporary Pantsを、一捻り、いや半捻りしたのがこちら、Conte Pants。


生地はポコポコとした肌離れのよい薄手のコットンですが、

生地使い以外の基本的構造は前述のContemporaryとあまり変わりません。

大きな違いは、サイドのプリーツです。

Contemporaryは、腰から裾にかけて、まっすぐに、振り返ることなくひたむきにゴールまで続くプリーツでした。

が、このConteのプリーツは、道半ばにして霧散してしまっています。

膝から下には、プリーツのプも見当たりません。

ゆえに、Contemporaryの名も道半ばで途絶え、Conte、となってしまった次第です。

穿いてみると、腰からのプリーツでふっくらとパンツが膨らんだまま、全体的にボリュームを保ち、Contemporaryに輪をかけて開放的な雰囲気と着用感となります。

どちらかが上位下位といった優劣があるわけではありません。
そのうえで、生地の特性による穿き心地の違いも含め、是非店頭にて穿き較べていただきたいところです。

どちらも面白くて快適なパンツである、ということだけはこの場で断言できます。

オンラインストアはこちらです→
Contemporary Pant ブルーグレー
Conte Pants ブラック

狂った果実 ~ mando/ キュプラ クレイジーパターンオープンカラーシャツ

GWとともに、HOED×ATOZダブルポップアップイベントも無事閉幕。

また穏やかな日常が戻ってまいりました。

しかし毎年のことながら、GWの前と後ではどうも雰囲気が違います。
木々の緑が深まり、少しばかり湿度も増し、確実に次の季節の気配が色濃くなってきました。

蒸し暑い日に臨み、半袖シャツをお求めの方もチラホラと増えてきています。

こういったシャツも、もうすっかりリアリティが出てきましたね。



グレーベース、ブラックベースともに、キュプラの生地を6色も組み合わせたクレイジーパターン、

なおかつ小紋柄という、下手するとうるさくて仕方のない代物になりかねない構成でありながら、

実に不思議なことに、純然たる優雅さしか感じさせません。

色柄の魔術師・mandoの真骨頂と称すべきシャツです。

着用時の立体的な美しさ、かろやかな着心地からも、熟練デザイナーの圧倒的実力を体感できます。

さらにこのシャツ、キュプラでありながら家庭での洗濯も可能です。
夏の服として、これはたいへんうれしい。

本来であれば縮みや皺が発生するため水洗いNGとされることの多い素材ですが、大胆にも製品洗いを施し、これ以上の縮みが出ないようにしてしまいました。

昔からこのブランドをご存知のかたほど、mandoの服にはややもすると取っ付き難いファッショニスタのイメージをお持ちかも知れません。
しかし「洗えない服は着ないよね」と、服に対して現実的な視点も忘れないデザイナーでもあります。

日常のなかにエレガンスを、さり気なく自然な形でしのばせてくれる、それがmandoです。

オンラインストアはこちらです→ グレー/ ブラック

気づいたら 俺は なんとなく 夏だった ~ rinoneca

好評開催中のHOED&ATOZポップアップイベントの一方で、通常の春夏商品も次々と届いております。

本日は、これぞまさに初夏と言いたくなるような暖かさ。
梅雨、そして夏の気配すら感じさせる気候です。

春物というより、夏物をそろそろ…とお考えの方もいらっしゃるのではないでしょうか。

どうせ今年の夏も暑くて長くなります。
それを想定して、今季は春物にくらべ夏物をいつもより多めのバランスで仕入れました。

とくに毎年人気が高まる一方のリネン専門ブランドrinonecaは、カットソーから布帛のシャツまで充実のラインナップをご用意しております。

定番のヘンリーネックには新色ロイヤルブルーも加わり、より爽やかな陣容に。

rinonecaの服すべてに共通していることですが、東大阪の糸メーカーであるエップヤーン有限会社の誇る技術・ゼロトルク撚糸により、着込み洗い込んでも、肌なじみが増すばかりで、歪んだり型崩れしたりしません。

同じく定番のタンクトップはリピーターが多いためか、すでに在庫が心もとなくなってきました。

そのさらさらした質感は、蒸し暑い時期のインナーとして、無類の快適性を発揮します。

これぞrinenoca、と見る方も少なくない布帛×ニットのハイブリッドシャツ。



おなじみのブラックとホワイトに、素材の風合いを活かした生成りも追加しました。


60番手のリネン糸を用いた平織の布帛、それに厚みを揃えて編み立てられたリネンニットがスムースに掛け合わさり、rinonecaの技術力の高さを窺い知ることができます。

編みの目が大きいこともあって繊細な印象を受けますが、素材自体が丈夫ですので家庭での手洗いも可能です。

そして、今季の新作、五~六分丈袖のリネンニットシャツ。



リネンの糸を12ゲージの機械で編み立て、程よい厚みに仕上げました。

リンクス柄とアイレット柄を組み合わせた透かし編みにより、圧倒的な風通しを実現。

昨今の盛夏の酷暑にも難なく対応してくれるシャツです。

なお、先のハイブリッドシャツもですが、編み目がはっきりと透けるため、下にタンクトップなどを重ねるのがお薦めです。
おや、タンクトップといえば先ほど紹介したばかりですね…
是非、合わせてどうぞ。

オンラインストアはこちらです→
リネン10オンスヘンリーネックプルオーバー ホワイト/ ロイヤルブルー
リネンピケタンクトップ ブラック/ ホワイト
リネンメッシュ オープンカラーシャツ ブラック/ ホワイト/ ナチュラル
12ゲージリネンニット オープンカラーシャツ ブラック/ ホワイト

ATOZポップアップイベント会期延伸のおしらせ

今年のGWを彩るHOED&ATOZダブルポップアップイベント、本来であれば本日からHOED単独イベントとなるはずでした。

そのためすでにATOZデザイナー吉岡さんは大阪へ戻っているわけですが、先方のご厚意で、受注サンプルおよび即売品を引き続き置かせていただけることに。

つきまして、デザイナー不在ではあるものの、ATOZのポップアップイベントは期間を延長し、HOEDと同じく5/6までの開催となります。

というわけで、当初の会期中ではATOZをご覧いただくことのできなかった方も、是非この機会にお越しくださいませ。

HOEDポップアップイベント、開幕!

本日4/29から5/6にかけて、HOEDポップアップイベントを開催しております。

定番のパナマ、カンカン帽のオプションが拡張し、はじめましての方ももうすでにお持ちの方もお愉しみいただけます。

今回も即売商品のラインナップはかなり充実。
どれにしようかと悩む悦びをいつも以上に味えます。

是非こちらも併せてお愉しみください。

HOEDデザイナー氏在店は本日と5/3のみ。
細部まで凝ったオーダーをご希望の方は、この2日がチャンスですよ。

5/1からはATOZも参加。

いつも以上に賑やかな陣営のGWです。

皆様のお越しを、心よりお待ちしております!

もっと顔をよく見せて 会えない時間も忘れないように ~ Post Production/ FACE Sandals

連休を目の前にして、怒涛の入荷ラッシュです。

ただならぬ物量が積まれ、何をどこから紹介していけばいいのかわからない状況ですが、いまはただ目の前の仕事を遂行するのみ。

というわけで、Post Productionから届いたサボをご覧いただくことにしましょう。

一昨年颯爽と表れご好評いただいたFACE Sandalsが、装いも新たに再登場しました。

しなやかなカーフレザー、

野趣味溢れる蝦夷鹿革の変則メッシュ、

アッパーの素材が異なるとだいぶ印象も変わるものですね。

バックストラップはどちらも耐久性の高い牛革を採用、裏側にはヌバックをあて、触感を損ねることなく適度な滑り止め機能を付与しました。

Post Productionオリジナルのバックルが足も印象も引き締めます。

柔らかなエントレフィーノラムを用いたライニングの足あたりの柔らかさ。

この心地よい素材のチョイスにくわえ、靴下のように足全体をまるく包み込むボロネーゼ製法により、春夏らしい軽やかな履き心地となりました。

底付けは、屈曲性に優れたマッケイ縫いです。

縫い目が表に出ない優美なヒドゥンチャネルで仕上げつつも、踵のトップリフトにはグリップ性能の高いラギッドタイプのラバーを使う、このバランス感覚がPost Productionですね。

そろそろ、春から初夏へと雰囲気も移り変わりはじめるころです。

服だけでなく、足元も軽く、涼やかにしていきましょう。

オンラインストアはこちらです→
ブラック(カーフ)/ ヴィンテージブラウン(蝦夷鹿革メッシュ)

古い船をいま動かせるのは 古い水夫じゃないだろう ~ quitan/ MARINIÈRE BLOUSE

各国の東インド会社の活動により、欧州では17~18世紀に東洋趣味が流行、なかでも中国(明~清)の景徳鎮や日本の伊万里の陶磁器は人気だったそうです。

既製品をそのまま輸入するだけでなく、現地で欧州の要望に基づいたオーダーをかけたり、あるいは欧州にて模倣を試みたり…と、いろいろな形で広まっていったわけですが、今回はそのオーダー品らしい陶磁器から着想を得た一着をご紹介します。


白地に青の文様、これはまさしく陶磁器の青花(染付)の配色。

リネンに、インディゴを用いてプリントされています。

しかしどこか中国本来の感覚とは異なる、欧州的趣味を感じさせる柄です。

それもそのはず、この柄、18世紀の陶磁器から引用されているのですが、そのお皿はフランス東インド会社が欧州向けとして中国(当時は清朝ですね)の窯に注文したものなのだとか。

こうした欧州からの注文に応えることで、日本の伊万里もどんどんと技術を高めていったと云われています。

異文化交流の大切さをあらためて感じせる柄ですね。

そんな生地を使用して、ゆったりとしたスキッパーブラウスを製作。
1940年代のフランス海軍のブラウスと1950年代のスウェーデン軍のプルオーバー型ロングシャツを掛け合わせ、徹底的に換骨奪胎を行うことで、quitanらしい柔和な服となりました。

生地をふんだんに使ったドルマンスリーブ(そういえば、19~20世紀のジャポニスムの流行時にKimono Sleeveと呼ばれるようになった形です)は優美な印象を生み出すのみならず、着る人の性別や体型を選ばず、難なく適応してくれます。

着丈は長めに設定され、服全体がさらにリラックスした雰囲気に。

それでいて裾の端の裏側はしっかりとテープで補強され、めくれたりよれたりすることを防ぎます。
つくりもざっくりとした服のように見えるかも知れませんが、実はとても丁寧な仕事が施されているんですね。

メンズのM~Lに相当するサイズ3のみを仕入れました。
とはいえ先述したように性別も体型も選ばない服ゆえ、女性がオーバーサイズで着るのも春夏らしくて素敵だと思います。

気になる方は、是非お気軽にお試しを。

オンラインストアはこちらです

HOEDオーダー会について・追補

来週4/29から開催するHOEDオーダー会、ここにきてうれしい追加オプションが拡がりました。

対象モデルはBOATER HAT(カンカン帽)です。

まずサイズ展開、1,2,3,の3サイズ展開から、新たに最小サイズの0が加わり、4サイズ展開に
1でも大きすぎる、という少なからぬ女性のお客様の声に対応できるようになりました。

そして、リボンの色も増えます。

基本がダークブラウン、ワイドブリムタイプはブラックというのは変わらないのですが、¥3,300(税込)のオプション費を追加していただくと、さらに8色のバリエーションからも選択可能となります。

以前作ってもらったからカンカンならもう持ってるよ、なんてお客様も、夏の装いのバリエーションとしてご検討いただければ幸いです。

サイズ0のサンプルも、リボンのサンプルも、4/29からご用意できます。
是非店頭にてあらためてご覧ください。

笑顔はひみつ道具 ~ written by/ TOOLS DISCHAGE PRINT SHIRT

人の営みに関わる行為というのは何も生命維持に必須であるとは限らず、有用と無用のあいだのグラデーションのなかに散らばっているものです。

たとえば文章を「書く」。
絵を「描く」。
衣類などを「縫う」「編む」。

どれも、少なくとも現代社会に於いて絶対に行わねばならないわけではありませんが、しかし暮らしに潤いを与え、真の意味での豊かさを付与してくれます。

これらの行為を「着る」とするならば。


「書く」「描く」「縫う/編む」にまつわる道具が散りばめられた服なんて発想もあります。

生地全体に抜染でプリントされているこの柄は、先日ご紹介したコートなど、written byのクリエーションのパートナーとしてもはやおなじみ、「紙のテキスタイル」を展開するユニットRivotorto Piecesとのコラボレーションによって生まれました。

つい柄にばかり目が行ってしまいますが、やや肩に傾斜のかかったボックスシルエットは、身に纏ったときの姿が美しく、そして着心地も軽快。

ビッグサイズの胸ポケットも、控えめながら面白いあしらいです。

なお、いますぐ着られる長袖だけでなく

半袖という選択肢もご用意しています。

基本的にはだいたい同じなのですが、胸ポケットには筆などを通して固定できるようなループ状のホルダーが追加され、

また裾もスクエアにカットされており、長袖に較べややワークウェア調のカジュアルなデザインに寄せられました。

どちらも、生活のなかの実用品としての(それはもちろんファッションとしての意味合いも内包します)衣料であるだけでなく、生活の行為に対して向き合い思索するための媒体でもある、そんなシャツです。

オンラインストアはこちら→
TOOLS DISCHARGE PRINT SHIRT
TOOLS DISCHARGE PRINT SHORT SLEEVE SHIRT