麗らかな陽気の下、桜だけでなくいろいろな花が咲き、若葉もちいさく萌えはじめています。
毎年、ソメイヨシノが開花すると俄に天候が怪しくなり、お花見に…と思っていても雨だったり寒の戻りだったりに邪魔されてしまい、気がつくと花の盛りも過ぎてしまうものですが、どうやらご多分に漏れず明日からしばらくお天気はいまひとつのようす。
とはいえ、そんな具合に揺れ動きながらも、季節が前に進んでいるのは確かなことで、店頭でも春服だけでなく、もう少し先のより暖かくなる時期を見据えて服をお探しの方も増えてきました。
なかでも、「オッ、これは何だい」と目を留める方が多いのがこのカットソーです。
当店では初のお披露目となります、cleaveland。
「時間が経っても色褪せないもの」「言葉や説明ではなく纏うだけで成立するもの」そしてデザイナーである近藤さん自身の「今までの人生から絞り出された想い」、こう確信できるものだけを展開するブランドです。
毎シーズンのルーティンとして多くの新作を増やすスタイルをとらず、ごく小規模で、ほんとうにつくりたいものだけをつくっています。
その寡黙にして骨太なブランド哲学は、当店の求めるものと共鳴し、このたびお取り扱いを始めさせていただくこととなりました。
cleaveland、クリーブランドはオハイオ州北東部の街の名です。
現在のスペルはClevelandですが、もともとはCleavelandと表記されていました。
そして、ジム・ジャームッシュの映画『ストレンジャー・ザン・パラダイス』中盤の舞台でもあります。

今回ご紹介するカットソーは、“Out of everywhere”と銘打たれたシリーズのなかの一型で、この文言は『ストレンジャー・ザン・パラダイス』冒頭で主人公のひとりエヴァがハンガリーからNYに住む従兄のウィリーを訪ねてくる道中のシーンで、背景に書かれていた落書き
U.S. OUT OF EVERYWHERE
YANKEE GO HOME
文章そのものはまさに現代の世界情勢にぴったりの内容ではありますが、映画でのニュアンスとしてはもう少しドライでウィットの利いたイメージを感じさせました(未見の方は是非映画をご覧ください)。
この「気がつかずに過ぎてしまうほど日常に溶け込む落書き、シニカルな主張が込められた、いつもすぐそこに有るメッセージ」のように、自然とそこにあるけれど、どこか癖のある、という意味合いが込められています。
そんな調子で、同映画のエッセンスが多く取り入れられた服でして、サイズ表記も
と、登場人物名となっています。
ちなみに、実際に映画でもエディはそこまで背が高くなく、ウィリーは背の高い人物です。

(向かって左からエディ、エヴァ、ウィリー)。
おっと、「言葉や説明ではなく纏うだけで成立するもの」なのに冗長な説明を述べてしまいました。
服自体を見ていきましょう。
マニッシュでもありフェニミンでもある、いわゆる「中性的」ともまた違うアンドロジナスな雰囲気のデザインと、艶やかなシルクの編地が掛け合わさって、品の佳い色気が醸し出されています。

着心地のよさは言を俟たず、身体に纏ったときの優美な曲線は、是非一度直接お確かめいただきたいもの。
シルクは熱伝導率が低いため、気温の高い時期には涼しさを感じさせ、気温の低い時期には暖かさを感じさせる素材です。
ですから単体で着るにはまだ肌寒い春にはジャケットなどのインナーとして、夏は単体で、秋にも春と同じように、と、季節を超えて活用できます。
さらに、このカットソーは家庭での手洗いも可能(洗剤はLIVRERの中性をお薦めします)ですから、日常の伴として気兼ねなくお愉しみください。















































































































