消せないアドレス Mのページを ~ MIMI BERRY

あっという間に2月が終わろうとしています。

3月、4月と春めいてくる時候になれば、麗らかな陽気に誘われて外に出る機会も増えてくることでしょう。

殊更に季節を問うものではないにせよ、そんなお出かけの場面での御伴として、ファッションとしても実用品としても欠かせないのがバッグ。

ちょうどいいところに、英国から素敵な女性用レザーバッグが届いています。

当店では初のご紹介となるMIMI BERRY(ミミベリー)は、ブランド名の通りミミ・ベリー女史によって設立されたブランドです。

ロンドン東部のハックニーにデザインスタジオを構え、いまもすべての商品を英国内(ロンドンおよびミッドランズ)で生産しています。

生産背景や素材の品質をとても大事にするブランドですが、いわゆるファクトリーブランドのような野暮ったさは微塵もありません。
彼女自身がセントラル・セントマーティンズ王立芸術学院でファッションデザインを学んだだけあって、クリーンで垢抜けたデザインもこのブランドの大きな特徴です。

今回は3型入荷していますので、ひとつずつ順を追ってご紹介してまいります。

まずは小振りのハンドバッグ、Dephne。


肉厚なイタリア製ベジタブルタンレザーのなめらかな質感と、馬蹄型の金具が上品に合わさった、ややフォーマル寄りの型です。

馬蹄型の金具は純粋な飾りですが、蓋の裏にはマグネットがついていますので蓋部分がパカパカとばたつくことはありません。

中には小さなポケットが内蔵されています。

なお、このストラップはバックルのみならずストラップ自体の通し方を変えることでさらに長さを調整することができ、

ショルダーバッグとしても活用可能です。

お次は小振りのショルダーバッグ、Mini Felix。


こちらも肉厚なイタリア製ベジタブルタンレザーではありますが、シボの入った柔らかいものを採用しています。

上部がファスナーで開閉可能なつくりとなっており、

小さいながら使い勝手に優れたバッグです。

ショルダーストラップにはブライドルレザーが採用され、本体との渋いコントラストも愉しめます。

そして最後はバケツ型ショルダーバッグCate。

Mini Felixと同じフルグレインレザーボディと

明るいピー(エンドウマメ)カラーのスウェードボディ、2種類をご用意しました。

開口部分をスナップボタンで留める、シンプルなつくりです。

ショルダーストラップがブランドルレザーなのは各色共通しています。

構造、大きさ、そしてカラーと、それぞれに魅力があって甲乙つけられるようなものではありません。
お客様ご自身の目的やお好みでお選びください。

ロゴが悪目立ちしない上品なデザインに、使い込むほど風合いを増していく素材選び。
大人の女性の日常には、こうしたバッグが相応しいものです。

オンラインストアはこちらです→
Daphne ブラック
Mini Felix ブラック
Cate ブラック/ ピースウェード


インスタライブを行います ~ 『大人の座談会企画』2024・春

再生回数こそそこまで多いわけではないものの、公開から一年以上経ってもなお時折ご好評のお声を聞くのが、YouTube番組『人脈開放宣言』の『大人の座談会企画』。

Pt.1 https://youtu.be/0BY6tl9CnOY
Pt.2 https://youtu.be/QwOwHY7094A
Pt.3 https://youtu.be/Fg4nsOSQu80
Pt.4 https://youtu.be/Xsic-Xdcg80

中年男性3人が好き勝手喋る動画であるにもかかわらず、意外と若い方にもお楽しみいただけているらしく、有難いことです。

残念ながら撮影クルーの卒業によりチャンネル自体終了してしまったのですが、しばしばいただく続編希望のお声に応え、また新たなアプローチで動画を公開しようと思っています。

今回の舞台はInstagram Live。

公開日時は3/6(水)15:30ごろを予定しています。
平日につきリアルタイム視聴できない方も多いと思いますので、もちろんアーカイブも残すつもりです。

以前と同様に『人脈開放宣言』の川内さんを司会に据えて、当店店主、そして宇都宮の老舗セレクトショップSCENEオーナーの内山謙一さんの3名で語っていきます(なお、インスタライブは当店インスタグラムアカウントおよびSCENEさんのアカウントにて同時配信となります)。

内山さんはトークに長けた方で、地元コミュニティFMミヤラジでラジオ番組を持つほど。

店主は当日が初対面となりますが、きっと楽しい時間になると確信しています。

さて、今回はただ喋るだけでなく、ラジオ番組よろしくリスナーの方からのご質問も事前に受け付け、我々が公開回答するというスタイルも導入しようと考えております。

もし「こんなこと聞いてみたい」なんて疑問などございましたら、当店のQuerie.meにて投書をお願い致します。

ふつうにご質問の形式で当初されてしまいますと、Querieの場でお答えしてしまいますので、インスタライブでの公開回答をご希望の方は「インスタライブ希望」など、わかりやすいよう付記していただければ助かります。

必ず採用するとお約束はできませんが、まずは気軽にお送りくださいませ。
皆様からのおたより、お待ちしております!


ブルー・スリー ~ Ithe/ No.13-53-3-ISO

外連味に走らず、高品質で、かつ手に取りやすい価格帯のシャツというのはありそうでないものです。

そんな条件を軽々とクリアし、すっかり当店の定番としての地位を確立したItheのNo.13-53-ISOシリーズ(通称”イザシャツ”)。

しばらく完売状態でしたが、久々に店頭に戻ってきました。

くわえて、春気分を促すような明るいブルーも登場。

白、黒、紺、ときにグレー…くらいしか色展開のないことでお馴染みのItheでは珍しいですね。

型はそのままながら、ひっそりと生地が新しくなっています。

実はかなりの工程を経た生地で、まず高密度に織り上げた薄手のタイプライターをごくうっすらと起毛させ、そこにバイオ加工を施して余分な毛羽を取り除いてしっとりとしたなめらかな肌触りに仕上げます。
その後、さらに釜の中で熱風で回しながら揉みこむことで、生地のコシを砕き、タイプライター特有のパリッとした硬さをほぐし、とろみを引き出しました。

天然繊維の生地を敢えて化学繊維のような質感に近づけるというアプローチです。

前回のシルク混生地ほど「違う!」とは感じないかも知れませんが、Itheらしからぬ新色が加わったのもあって、変わらぬ安心感と程よい新鮮さが絶妙なバランスで成立しています。

控えめな存在にして、あれば何かと重宝する一枚です。
すでに同型をお持ちのお客様のリピート率が高い理由も、着ていただければ必ずやご納得されるはずですよ。

オンラインストアはこちらです→ ホワイト/ ブルー


カサナルキセキ ~ KIMURA/ Belgian Linen/Egyptian Cotton_Coat

「狂気のシャツブランド」

いつしか全国的にそう呼ばれるようになったKIMURA。

たしかに5本針シリーズはじめ、このブランドのどのシャツからも、ただならぬ妖気が発散されていますので、かくの如き称号も宜なる哉ではあります。

しかし、長年の熱狂的フリークの皆さまならご存知のように、KIMURAはシャツ専業ブランドではありません。

昨年の夏に人々をどよめかせたショートパンツの突然の登場にはさすがに店主も驚きましたが、それは別として、この大きなブランドタグはもともとコートに使うことを想定されていました。

そうして早幾年。
この春、ついにKIMURAの新たなる一章が幕を開けます。


待望のスプリングコートの登場です。

ベルギーCastellins社製ブラックリネン(品種ではなく、諸条件によって黒味がかった色調をもつリネンをこう称します)とエジプトギザコットンを用いて中国地方の機屋さんで織り上げた平織生地は、木村さんの自宅に10年ほど眠っていたもの。

いま織るとなるとたいへんな金額になってしまうであろう、稀少な極上品です。

一枚仕立てながらしっかりとしたコシがありそれなりに厚みもある高密度生地ゆえ、肌寒い春先(そしてもちろん秋にも)の外套として問題なく用いることができます。

なお、ボタンはすべてナットの削り出しを採用しています。

シャツ専業ブランドではないとはいえシャツで名を馳せたのは確かであり、その歴史が台襟のついたシャツ状の襟に表現されています。

襟先もシャツのように少しぴんと跳ねるように設計されているそうです。

ポケットがまた面白い構造をしています。

内袋つきのポケットでもなければ一般的なパッチポケットでもなく、前身頃にビブ(胸当て)のようなパーツを重ねて、そこを区切って胸ポケットとハンドポケットにしてしまいました。

ワークウェアのような発想ながら、まったくその気配を感じさせない、KIMURAならではのユニークなディテールです。

細部の細部に亘るまで計算され尽くされた仕様、バランスは、初登場のジャンルの服であっても強烈にKIMURAらしさを感じさせます。

先述の通り、木村宅に眠っていたデッドストック生地を用いており、なおかつ今回それをすべて使いきってしまいましたので、この生地でこの型という組み合わせは最初で最後となります(加えて申し上げれば、このコートは当店のみの取扱いだそうです)。

可能な限りで多めには発注していますが、このブログ執筆時(2024/2/20)ですでにサイズ欠けが発生しています。
気になる方は是非お早めに!

オンラインストアはこちらです


武器よさらば ~ mando/ ジオメトリックジャカードミリタリージャケット&サルエルパンツ

テレビの情報番組は概ね無視を決め込んでいるようですが、それでもガザの凄惨な状況が、日々あちこちから洩れ伝わってきます。

西欧諸国に追随する我が国もまた構造的にはジェノサイドに加担する側であり、いまや国内でもパレスチナに連帯したり反虐殺の意思を唱えれば世間からは過激な思想の持ち主と見做され、ときには極左暴力集団と同等の主張とされることまであるようですね。

とかく血腥い世の中になりました。

その風潮はウクライナ侵攻で急激に加速した感がありますが、こうも世界全体がキナ臭くなってくると、ミリタリーアイテムを純粋にファッションやガジェットとして愉しみにくくなってきます。

個々が何をどう着るかはその人次第であり、とくに他人がアレコレ言える話ではないにしても、いままさに起きているこの情勢の背景を知ってか知らでか、よりにもよって米軍や英国軍のカーゴパンツを「単にカッコいい服」視座でお店やインフルエンサーたちが無邪気に持て囃しているのを見ると、さすがに違和感を禁じ得ません。

とはいえ、実は軍の放出品がファッションとして採り入れられたのは、もともと反戦的メッセージあってのことでした。
1960年代、ヒッピーたちは本来戦場で着るものであるミリタリーウェアを敢えて市街地で着る(戦争に使わない)ことで、ベトナム戦争への抵抗の意思を示したと云われています。

そこからいつしか一切の思想信条を抜きにした表層へと変わっていったわけです。

世が泰平なればそれも寧ろまことに望ましいことですが、いまこそ、ファッションとしてのミリタリーウェア、その意味を再確認すべきときなのではないでしょうか。


mandoから届いた春の新作ジャケットは、おそらくは米軍のM-43またはM-51をデザインベースに、大幅な換骨奪胎を行った一枚です。

ミリタリージャケットの形状の一部のみが残された胴部分はmandoお得意のやわらかなポリエステル生地で仕立てられ、

そして落ちた肩から繋がる袖には、優美な幾何学模様のジャカード生地が採用されています。

ここにキュプラの裏地をあわせた上等なつくりでありながら、 

製品洗いを施すことで型を崩し、ミリタリー由来のデザインに備わる「強さ」を徹底的に排除しました。

前立ては通常のボタンやファスナーでなく、マグネットボタンひとつだけで留める簡素な仕様となっており、このくだけた服の印象をさらに引き立てています。

こうした力の抜き方がmandoはとにかく巧い。まさにプロの技です。

色にも言及せねばなりません。

ご覧の通り、安易にオリーブドラブに着地せず、ジャカード部分に至るまで沈んだグレーに統一することで、ミリタリーの臭いをさらに削ぎ落しています。

この無彩色、ピカソの『ゲルニカ』を想起させませんか。

いまさら言うまでもないことですが、『ゲルニカ』は描いたのは、スペイン内戦に介入したドイツ軍やイタリア軍がバスク地方のゲルニカ村を無差別爆撃した様子でした。

その凄惨さを訴えるならば、視覚的に伝わりやすいショッキングな色遣いのほうが見る人に強い印象を与えると凡人なら考えてしまうところ、敢えてモノクロームにすることで、表面的なインパクトでなく絵の内容そのものに鑑賞者を導きます。

このmandoのジャケットのグレーがどこまで意図して選ばれた色かはわかりません。

ただ結果として、(良くも悪くも)明確な目的に向かっての合理性が生み出したミリタリーウェアの機能美が、彩りを失うことで殺伐とした聯想から断ち切られ、純度の高い構造のまま我々の眼前に迫ります。

もはやこの服に人を殺めるための機能は残されおらず、美しき形骸が残るのみです。

ところでこのジャケットには、セットで着るかどうかはさておき、対となるものも存在します。

ジャケットの袖に用いられていたジャカード生地を使ったサルエルパンツです。


サイドシームを排したmandoらしい一本で、

サルエルといってもそこまで極端なシルエットではなく、力の抜けたテーパードパンツくらいの気構えでお召しいただけます。

名高きコンゴの洒落者集団サプール、その筆頭である大サプールことセヴラン氏は云いました。

「平和を守るには、もし洋服か武器かという選択肢があったとしたら、みな洋服を選ぶのではないか」

実際に熾烈な内戦を体験してきた先達の言葉は、ますます重みを増すばかりです。

オンラインストアはこちらです→ ミリタリージャケット/ サルエルパンツ


見参! 流れる時を渡って登場 ~ Jeanik/ 101 Denim Pants

開店して9年経ってもなお、依然として「これ!」というものが見つかりづらいのがジーンズです。

世の中にいくらでもありそうで、なかなかないんですね。

たしかに高品質な逸品は多く存在します。
ところが、その多くがヴィンテージの記号性にこだわりすぎていたり、あるいは「和」すぎたり…当店の求めるポイントに着地しません。

それでも過去には3sixteen、ORGUEILと、数年に一度のペースでご提案はしてきました。
ただ、どちらも素晴らしいものと自信をもってお薦めできたものの、ともに変化球気味ではありまして、やや人を選ぶところがあったのは否めないところです。

いつしかジーンズ自体、若者文化の象徴でもなければ「定番」「スタンダード」でもなく、パンツの一ジャンルに落ち着いた感はあります。
しかしだからこそ、20世紀にあれほど多くの人に愛されたこの服の普遍的魅力を、あらためて問い直したくなっていました。

そこにふっと現れたのがこの一本。


お馴染みのJeanikから、待望のパンツが登場です。

Jeanikは奇妙なブランドでして、パンツでなくデニムジャケット(いわゆるGジャン)からスタートし、大絶賛の声を浴びながら、頑なにジーンズに手をつけてきませんでした。
それだけに、満を持して世に出たこのパンツの完成度たるや、目を見張ります。

合成インディゴ染めの糸を使用した、高品質の右綾デニムを採用。

デニムジャケットで使われているものよりやや薄手で柔らかく、生地の凹凸が抑えられた生地です。色も青みがやや強いように見えます。
つまりは、セットアップでの着用は想定されていないということです。
これまた珍しいアプローチと言えます。

サイドシームにはセルヴィッジが用いられています。

軽く製品洗いが施されている(ワンウォッシュ)のですが、先のセルヴィッジの画像から、裾の縫製と生地の波打ちを見て「わかってるな」とニヤリとされた古強者の方もいらっしゃることでしょう。

主張を抑えたこの生地同様、デザインも上品で奥ゆかしい具合にまとめられています。

ヒップポケットの飾りステッチもなければ、ブランドロゴの入ったタブもついていません。

赤みを抑えた色のステッチはひんやりとした清潔感を生み出し、さらにリベットを銀色にすることで、ジーンズ特有の野暮ったい温もりをさらに削り込んでいます。

デニムジャケット同様、すべての金属パーツは無刻印です。
何かしらの文字が刻まれがちなところ、ロゴ嫌いの皆様にとってうれしい英断ですよね。

パンツそのものを見ていきますと、シルエットはいまなかなか見なくなった、外連味のないストレートです。
そして、この素っ気なさからはなかなか想像できない柔らかな穿き心地を備えています。

一般的にジーンズは平面的な裁断でつくられ、それが独特の雰囲気をつくりだしている反面、穿き心地は大してよくないものですが、このパンツは同ブランドのデニムジャケット同様にドレスクロージングの発想が採り入れられており、見た目を膨張させることなく立体的に仕立てられています。
こればかりは実際にご着用いただいてお確かめください。

ヴィンテージブームを通ってきた方も、逆にジーンズをほとんど穿いてこなかった方も、どちらもきっと新鮮な驚きとともにご納得いただけるであろう傑作です。

21世紀に於けるジーンズの本質、ここに極まれり、ですよ。

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ジッパ・ディー・ドゥー・ダー ~ Handwerker ASEEDONCLOUD/ HW zip blouson

ASEEDONCLOUDのサブブランドとしてというより、並び立つアナザーサイドとして確固たる存在感を放つHandwerker。

ワークウェアとしての確かな耐久性や機能性を備えながらも、決して泥臭くならず、且つアシードンクラウドに通底する優しいロマンチシズムを内包したその服は、華やかさこそないものの、少なからぬ人たちから何年にもわたって愛され続けています。

そんなHandwerkerらしさが滲み出るフロントジップのブルゾンがこちら。


画像からも見て取れるパリッとした硬さに、適度な厚みを備えた高密度生地で仕立てられています。

春らしさを感じさせるチェックは、ロープ染色されたインディゴの糸と、長期間保管されていた生地の古びた具合を表現したベージュで構成されました。

着用と洗いを重ねることで、質感が柔らかくなり、インディゴ特有の自然な色落ちも愉しむことができます。

可動域の広い前振り袖からもお判りのように全体的にゆったりした作りですが、

雨や風が入り込まないよう襟や袖に配置されたボタンや

裾の内側にも仕込まれたドローストリング、こうしたディテールを活用することで、全体のサイズバランスを調整することも可能です。

大きなサイドポケットは、手ぶら派の方にもうれしい収容力を誇ります。

気温だけみれば一年で一番寒い時期、真冬の盛りではありますが、じわじわと日が伸びてきたり、ちらほらと梅の花が咲き始めたりして、春の気配は少しずつ色濃くなってきました。

いますぐには着られなくとも、来たる暖かな季節をイメージして服を選びやすくなってきましたね。

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街でベージュのコートを見かけると 指にルビーのリングを探すのさ ~ MANAVE/ Marche Coat

昨年の秋に初めてご紹介したばかり、なお且つ当店の中でも屈指の高価格帯ブランドながら、顧客さまを中心に圧倒的なまでのご支持をいただいたMANAVE。

なかでも、何種類も生地のバリエーションをご用意したにもかかわらず、あまりの好評のため一着とて弊ブログに掲載することも叶わなかったのが、このMarche Coatです。


今季は適度な厚みと柔らかさを備えたコットンギャバジンで仕立てられたものが届いておりまして、ひと足早く春の気分を促してくれます。

デザイナーの真鍋氏がある日パリのマルシェで見かけた素敵な女性の装いに着想、フランス軍の女性用レインコートをベースにシルエットや細部のディテールを見直し、再構築したコートで、一見何の変哲もないようですが、一度袖を通せば、その着心地、そして美麗なシルエットに驚かされます。

肩が落ち、全体的にゆったりとしたサイズ感でありながら、いわゆるオーバーサイズとは一線を画した自然なゆとりにデザイナーの力量が光ります。

年齢を問わず素敵にお召しいただけることは間違いないでしょう。

頗る上等なコートですが、随所に太いステッチを入れることで全体の雰囲気をカジュアルダウンさせていて、威圧感や緊張感はありません。

裏地に洗いをかけた高密度のコットンタイプライターを採用しているため、軽やかでありながら防風性は高く、中に着るものを調節することで冬から春まで(そして秋にも)長く着ることが可能です。

こうしたコートは、それこそマルシェの女性の如く、肩肘張らず日常のなかでどんどん着倒すのがいちばん活きると思います。
気の置けない日々の友として、生活そのものに豊かな潤いを与えてくれるはずですよ。

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ねえ きっと春のせいだから 何も言わず聞いて ~ K.ITO/ タイプライタークロスラグランスリーブシャツ

大阪のイベントでバタバタしていたのと、入荷がやや遅くなりがちなのもあって、新商品のご案内が前回から一ヶ月以上ぶりとなってしまいました。
ええ、怠慢の誹りは甘受致しますとも。

というわけで今年初のご紹介記事です。
K.ITOの素晴らしいシャツからこの春夏の幕を開けるとしましょう。




昨年秋に世に出るや否やたいへんご好評いただいたラグランスリーブシャツが、春夏向けに120双糸のコットンタイプライターで再登場しました。

ステッチが表に出ないよう袋縫いにされたラグランスリーブは、シャツにしてコートのような、独特の佇まいです。

この袖や、まっすぐすとんと落ちた直線的なボックスシルエットなどによって、シャツとしては言うまでもなく、羽織もののようにも活用できます。

肩甲骨から前に向かう動きに対応すべく、背面には深いプリーツが設けられました。
このプリーツもまたK.ITOならではのアイディアが。

画像をよくご覧いただければお判りになる通り、通常は背面に可動域をもたせるときは、上だけ固定され下は遊ばせるのですが、このシャツでは下も固定しており、背面の真ん中だけに切り込みのようにプリーツが設けられています。

この独特のディテールによって、運動性は確保しつつもシャツのシルエットがIラインから崩れないわけです。
通常はAラインにまとめるところ、こうした部分にデザイナーの井藤さんの美意識が見て取れますね。

袖にもK.ITOならではのひと仕事。

なぜだか兎にも角にも前振り袖を嫌う井藤さんは、上着だろうがシャツだろうが、袖をすっきりと直線的な形状に仕上げます。
そのうえで、肘の裏あたりにダーツを入れて服を体の構造に合わせています。

ぱっと見では伝わりづらいこうした細部にわたるデザインワークと、選び抜かれた高品質な素材、どれもこれ見よがしではなく、しかし服に精通した玄人筋のお客様でさえグヌヌを唸らせる、まさにK.ITOそのものをあらわしているといえるシャツと言えます。

従来からのファンはもちろん、これからこのブランドを試してみようかしらとお考えの方にも、カットソーシリーズと並んでお薦めの逸品です。

オンラインストアはこちらです→ ホワイト/ ネイビー/ ブラック


9周年を迎えました

本日、ユーフォニカは開店9周年を迎えました。
なんと、いよいよ10年目に突入です。

相も変わらず吹けば飛ぶような零細商店ではございますが、皆様のご支援あって細々ながら何とかここまでやってこれました。
あらためまして、有難うございます。

何がいつどうなることかますますわからぬこのご時世、それでも本質はブレることなくよりよい店づくりに邁進していきますので、今後ともどうぞ宜しくお願い申し上げます。